熊本県民テレビ(日本テレビ系列)が、20年以上にわたって密着取材を続けている7男3女の大家族「岸家」。
20代になった岸家の子どもたちが発信する「大家族あるある」がSNSで反響を呼んでいる。TikTokのフォロワー数が16万人を超えるアカウント「岸野郎(10人兄弟)」のメンバーである四男・大我さん(26)、五男・日向さん(24)、七男・不動さん(20)に、大家族ならではのエピソードやこれまでに受けてきた誹謗中傷などについて話を聞いた。(全2回の2回目/前編を読む)
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身近にテレビカメラがある日常
ーー先ほど一番上と末っ子の年の差は17歳だとおっしゃっていましたが、第10子で末っ子の不動さんが生まれた時にお母さんは46歳。多感な子どもの頃だと、周りと比べて何か思うこともあったのでしょうか。
不動 幼稚園の時に友達から、「不動くんはお母さんがいないの?」って聞かれたことがありました。母のことをおばあちゃんだと思ったみたいで。その時に初めて、自分の母が周りより年齢が高いことを知りましたね。
思春期の頃は、それがすごく恥ずかしかったです。授業参観とかでみんなにどう思われるんだろうと気にしてしまって。でも、大人になるにつれて高齢出産の危険性だったり、育児の大変さを改めて感じて、今では感謝の気持ちしかないです。
ーー2001年に不動さんが生まれる前から、長年にわたって「岸家」は密着取材されています。子どもの頃から身近にテレビカメラがあるという状況はいかがでしたか。
不動 母が先生から「ご懐妊です」って言われるシーンから放送されているので、不思議な気持ちですね。自分の生まれたシーンをテレビで見るってなかなかないじゃないですか。家族の思い出が動画として残っているのは、素直に嬉しいことだと思います。
それに地元では、プチ有名人だったので、子どもの頃は少し自慢げだったと思いますね(笑)。学校で「あ、岸家だ!」と言われることもあって。
周りの友達から直接「テレビ見たよ」って言われると少し恥ずかしかったですけど、「あのシーンすごく良くて泣いたよ」って言われたりもして。誰かに少しでも前向きな影響を与えることができているんだって、感動したのを覚えています。