「ヤマンバギャル」「ガングロギャル」「マンバギャル」の違い
うぬ 私はもともと「ヤマンバギャル」になろうと思ってなったわけではなく、好きなメイクをしていたら、「ヤマンバギャル」に近かっただけなんです。ギャルメイクの変遷や違いについて、あまり詳しくはないんですけど、自分の中の定義としては、「ガングロギャル」は、とにかく肌を焼いているギャルです。髪色は金髪などに脱色していて、メイクは派手。「ヤマンバギャル」と決定的に違うのは、アイメイクやハイライトの濃淡だと思います。
「ヤマンバメイク」は、目の周りをこれでもかってくらい黒くしますし、ハイライトは白のポスカで描きます。もちろん「ヤマンバギャル」も肌を焼いていますが、それ以上にアイメイクやハイライトを濃くして、目や鼻を強調することが重要なんです。
さらに細かいことを言うと、私自身「ヤマンバギャル」を名乗ってはいるんですけど、実際は「マンバギャル」の方がしっくりくるんですよね。
――“ヤマンバ”とは民話の山姥(やまんば)に由来するとも言われます。「ヤマンバギャル」と「マンバギャル」の違いは?
うぬ 言葉にするのが難しいですが、「マンバギャル」の方が“妖怪度”が高いというか。私の中では「ヤマンバギャル」から派生して、さらにメイクが濃くなったギャルが「マンバギャル」というイメージです。
なんか微妙なニュアンスの違いなんですけどね。「ガングロギャル」が濃くなって、「ヤマンバギャル」になって、それがさらに進化して「マンバギャル」になるみたいな。派手なギャルの最終形態みたいなものですね。
メディア出演していたギャル集団「ブラックダイヤモンド」の虜に
――そんな平成初期に大流行した「ヤマンバギャル」や「ガングロギャル」ですが、最近は滅多に見かけなくなりました。うぬさんは「ヤマンバギャル」との個人的な繋がりはありますか。
うぬ 絶滅危惧種なので、少ないですね。繋がっている人は3人くらいいますけど、みんな家が遠いのでSNSで絡むくらいで、集まったりはしないです。そもそも私はオタク寄りなので、みんなで集まって「うぇ~い」って盛り上がるようなタイプでもないですし。
――根っからのギャルではないと。うぬさんは、全盛期のリアルタイムではなく、2018年頃に30代半ばでギャルメイクに目覚めたということですが、そのきっかけは?
うぬ メディアに多数出演していた「ブラックダイヤモンド」というギャル集団をTwitterで見て、かわいいと思ったのがきっかけです。それまでは黒肌に興味がなかったのですが、ひと目見て虜になってしまって。
それからは日サロに行って肌を焼いて。メイクは目の周りを真っ黒にして、鼻筋をコンシーラーで強調して。「ヤマンバメイク」に限らずメイクってある意味、芸術じゃないですか。自分もやりたいと思って、見よう見まねで練習しました。
――メイクは芸術だと。うぬさんが本業ではデザイナーという部分と繋がるんですね。