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ぎんしゃむ いわゆる“メンズメイク”みたいな感じで、コンシーラーを塗ったり、涙袋を描いたりしていました。100円ショップで安いメイク道具を買って、女友達に教えてもらいながら練習しましたね。

初めてのメイクで「可愛い!」と感動

――初めてメイクをした自分の姿を見て、どう感じましたか。

ぎんしゃむ 「可愛い!」って思いました。小さい頃からアイドルに憧れていて、ずっと“可愛くなりたい願望”があったので、「メイクをすれば自分も可愛くなれるんだ」と感動しましたね。

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 メイクを落としたあとに自分の顔を見返したら、「すっぴんが誰だかわからない」状態になってしまって……もうメイクをしない生活には戻れなくなりました(笑)。

©杉山秀樹/文藝春秋

――学校に行くときもメイクをしていたのでしょうか。

ぎんしゃむ メイクはしていたけど、先生にバレないくらいのナチュラルメイクでした。学校では学ランを着ていたし、髪型も短髪だったから、周りの友達も気づいていなかったです。

「可愛すぎる男子高校生」としてバズった自撮り写真

――メイクをするようになってから、SNSに自撮り写真をアップし始めたそうですね。

ぎんしゃむ 思春期だからか、承認欲求がすごく強かったんです(笑)。でも身近な友達に見せたいわけではなかったので、普段使っているアカウントとは別に、“自撮りで承認欲求を満たすためのアカウント”を作って使い分けていました。結果的にそのアカウントの存在も、友達にバレてしまったんですけど。

©杉山秀樹/文藝春秋

――その自撮り写真が、「可愛すぎる男子高校生」としてバズるきっかけに。

ぎんしゃむ 高校に入学したばかりのとき、いつものように自撮り写真をツイッターにアップしたら、それが突然バズったんです。中国のメディアに取り上げられたりして、日本だけでなく海外の方からも「女の子にしか見えない」「可愛すぎる」ってコメントが大量に来ました。

 バズったあとは、フォロワーが1日1万人くらいのペースで増えて、あっという間に10万人を超えて。最初はびっくりしましたけど、基本的に自分のことを可愛いと思って生きているので、「やっと世の中に見つかったか~」という感じでノリノリでしたね。