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高校に入学してから“女の子っぽく”見えた理由

――高校入学後は、どんなメイクをしていたのでしょうか。

ぎんしゃむ 高校からはアイシャドウやマスカラ、リップとかも塗っていましたね。しかもバズったときは、美容院に行けてなくて髪がボブくらいまで伸びていたんですよ。だから、より“女の子っぽく”見えたのかも。

――ちなみに、美容院に行けなかった理由は?

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ぎんしゃむ 自分、こう見えて人と話すのがめっちゃ苦手なんです。美容院を予約して、お店の前まで行っても、勇気がなくて入れなくて。

©杉山秀樹/文藝春秋

――意外な一面です。ご自身の“女の子っぽさ”が増したことで、日常生活に影響はなかったのでしょうか。

ぎんしゃむ 特になかったですね。強いて言うなら、男性用トイレで二度見されるようになったことくらいかな。あとから入ってきた人が自分の姿を見て「あれ、女性用トイレと間違えた?」と外のトイレサインを確認しに戻ったこともありました。

「ナルシストだけど、何か?」

――高校のご友人はどんな反応でしたか。

ぎんしゃむ 「可愛いね」って言ってくれました。最初は違和感があったのかもしれないけど、みんなだんだん慣れていったみたい。たまにネガティブなことを言われても、全然気にしてなかったですね。

 自分、自己肯定感が高いんですよ。めちゃくちゃ自分のことが好きだし、可愛いと思って生きているから、批判されてもあまり気にならないんです。

 周りからは「ナルシストじゃん」と言われることもあるけど、「ナルシストだけど、何か?」って思っています。

©杉山秀樹/文藝春秋

――どうしてそこまで自己肯定感を高く保てるのでしょうか。

ぎんしゃむ “主観”と“客観”の違いを意識しているからかな。例えば、SNSに自撮りをアップして「自分のことを可愛い」と思うのは、自分の主観ですよね。

 その自撮りに対して、「可愛くない」「ブスだ」とアンチコメントを寄せられることもありますけど、それもあくまでその人たちの主観。決して、客観的に批判されているわけではないんです。