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元ブルペンキャッチャーは見た! 選手や裏方が三浦大輔さんを胴上げしたくなる理由

文春野球コラム ペナントレース2022

2022/09/12

いつも裏方へ感謝の気持ちを表してくれていた

 裏方への気遣いもたくさんしていただいた。

 当時は、三浦さんや山口俊さん、黒羽根利規さんなどの選手が厚意でブルペンキャッチャー全員分のミットを買ってくれていた。私は感謝の気持ちと責任感を持って仕事に取り組むため、選手の背番号の刺繍をキャッチャーミットに入れ、ミットをはめる度に気を引き締めていた。

©松下一郎

 オフには三浦さん主催のゴルフコンペがあり、裏方も招待してくれた。2016年のゴルフコンペは雪で中止になり、ボウリング大会に変更になったことも。そこで獲得した景品のマッサージ機は、今でも現役で私のリモートワーク疲れを癒やしてくれている。ボウリングもゆったりきれいなフォームからボールが放たれ、まるで、右打者のアウトローいっぱいに決まる球筋かのようにピンを撃ち抜いていた。ボウリングをする三浦さんはなかなかレアだ。

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 食事に誘ってくれることも多々あり、いつも裏方へ感謝の気持ちを表してくれていた。意外だったのは、お酒を飲む姿は11月にある納会で後輩から注がれたビールを飲む時くらいしか見なかったことだ。次々にお酒を持って挨拶にくる後輩に「ちょっとでええから!」と言いながらも飲んでくれる姿を今でも覚えている。

 私と同期入団の加賀美希昇は納会で酔って寝ている間に、顔面全てを油性マジックで三浦さんに塗りつぶされていた(笑) 。ここでもイタズラ好きを発揮していた。加賀美はこの年退団が決まっていたため最後に挨拶をしたのだが、三浦さんのおかげでいつもよりウケていた。

 三浦さんが引退された2016年に私も退団した。

 三浦さんとの付き合いは長くはなかったが、誰よりも努力し、誰よりも考え、誰よりも本気で野球に取り組んでいた姿が目に焼き付いている。決して多くは語らないが三浦さんの存在はチームにとってとても大きかった。現在の監督姿も、現役中と変わらず、内に秘める闘志を抑えつつ冷静な野球をしていると、一ファンとして見ている。今の好調なベイスターズを作り上げているのは、三浦さんのベイスターズへの強い愛と選手や裏方、ファンへの気遣いがあるから、そして何より三浦さんが、選手に胴上げしたいと思わせる“漢”だからではないかと思う。

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