採用試験で出されたテストが小学生レベル
今年就職したばかりの23歳女性は、就職のために大学在学中から準備を進めていたというが、自分も含めてマスコミを志望する学生の質の低下を実感していたそうだ。
「大学時代、マスコミ志望者が集まる『マスコミ研究室』という団体があって、そこに入るには入学直後に集団面接を受けなければなりませんでした。試験官は朝日新聞や共同通信、NHKといった大手メディア上がりの元記者などのマスコミ関係者で、ほとんどは60~70歳代の大ベテランばかり。
ちょうど『忖度』という言葉が流行った頃で、『目をつむって、“忖度”と漢字で書いてみてください』と言われたのですが、私を含めて同じ試験を受けたメンバーはほぼ全員、大学に入学したてのバカ学生だったので書けなかった。
それでもなぜか結果は全員合格でした。どうやら昨今はメディア志望の学生じたいが少なくなっていたため、こんなバカ学生を受け入れざるを得なくなっていたそうです。なんだか面接官をしてくれた元一流記者の皆さんに申し訳ない気持ちになりました」
大学時にやったアルバイトの面接での体験談を語ってくれたのは25歳の女性。
「明治時代の文豪にゆかりのある由緒ある旅館のアルバイトに応募したことがあります。謎だったのがその採用試験で、目の前に出されたテスト用紙には、『東京都の区の名前を5つ書け』『日本一長い川は?』といった小学生レベルの質問ばかり。正直、馬鹿にされている感満載でした。
無事採用されたのですが、どうしてあんな試験をやったのかを聞いたところ、『書こうという前向きな姿勢があればOKだった』とのこと。なんとそのテストは採点すらしていないそうです。そんな適当すぎる面接だったからなのか、バイトはロクな人材が集まらなかったようで、時間を守るといった最低限の常識すらなかったりで、入って数週間で何人も辞めていましたね」
『じゃあ、マスクを取ってもらえる?』ミエミエな容姿確認
コロナ禍になって以降、気になるやり取りも増えたようだ。続いては音楽業界の面接を受けた24歳の女性の体験だ。
「普段着で来るように指定されたので、オフィスカジュアル的な落ち着いた普段着を着ていきました。すると面接では『それが普段着?』と何度も執拗に聞かれました。『本当? 普段はもっと短いスカートをはいてるんじゃないの』『今日は落ち着いてるけど、もっと派手な格好とかもするの?』といった感じです。