――ご出身の山口県周南市(旧徳山市)あたりは候補にならなかったんですか。
長州 田舎はすごくいいところだけどちょっと遠いですよね。距離が。娘3人と孫がこっちの方にいるんだけど、何かあったら急に会いに行けないじゃないですか。それもちょっとかわいそうだなって思って、すぐに行ける場所に住んでいたい、そばにいたいというのが僕の正直な気持ちだし、それは家内も一緒だと思いますよ。
――やはりご家族が大事なんですね。
長州 そりゃ当たり前じゃないすか。うん。いつまで経っても頭の中は娘や孫のことばかり。これからも家族が第一優先でしょうね。それは間違いないですよ。
熱海を終の棲家にするおつもりですか?
――住んでみてわかった熱海の魅力ってなにかありますか。
長州 ああ、まだこの地域のことわかってないんですよね。帰ってくるのはほとんど夜だし、昼間は出かけないし。ただ食べ物だけはね、美味しい食べ物屋さんを何となく探して、そこと決めたら通っている。うん。あと魚はやっぱり美味しいんじゃないですかね。スーパーとか行ってもガラス張りの向こうに2~3人いて、さばいてくれますからね。だから刺身の横に付いているツマなんかに魚の血が混ざらないですし、早く食べれば、美味しく食べられますよ。
――長州さんも70歳になります。ここ熱海を“終の棲家”にするおつもりですか。
長州 ああ、今は完全に家内と僕の立場が逆転していますから、ある意味、家内の言うことを尊重しながら付いていくぐらいですよ。家内とはひと回り違うんだけど、孫が生まれたことで一層強くなりましたよ。昔は迷惑をかけてきたから感謝しかないし、今の生活でこれ以上望むことはなので家内に任せています。たぶん東京に戻るということはないと思いますよ。とにかく家族が第一優先だから。