線路はつづく~よ~、ベルド~まで~♪
ライオンズといえば西武グループ、西武グループと言えば西武鉄道。
かくいう埼玉県入間市出身のワタクシも、小1のときにライオンズが所沢にやってきたときから、そう刷り込まれたひとり。
青のレオ帽子を被った小中学生のころは電車の中吊り「LionsNEWS」に心躍らせ、高校生では武蔵藤沢駅のランニングスコアに一喜一憂し、週末は西所沢駅の階段を駆け上がっては(走っちゃダメよ)西武球場前行きに乗り換える筋金入りのライオンズファンになったのも、西武鉄道のせい……いや、おかげと言っても過言ではない(笑)。
駅員さんの“熱い思い”がかいま見える駅の推し獅子』企画
そんな、西武グループからすれば“思う壺”にはめられ、1990年代は駅ビルで松崎しげるを聞くたび「ウォウウォウウォウ」と吠えたくなり「優勝バーゲンはどこだー?」と気がはやる大人へと育てられたものとして、今季繰り広げられた『駅の推し獅子』企画は気になるものでありました。
なんたって、駅によってはその熱さがすごい。
池袋線の各停しか止まらない中村橋駅(ちなみに駅別乗降人員2021年度1日平均33149人で西武線内23位)ですが、コチラ!
森友哉選手推しの飯能駅ではユニフォーム姿でノリノリ熱烈応援。「あの北欧の妖精?」って、ムー◎ンですよね、白いカバではなく(笑)。
日々、乗客の安全を第一に粛々と業務に励まれている駅員さんの“熱い思い”がかいま見えることが、長年のライオンズ&鉄道ファンにとっては嬉しかったのです。それも1シーズン続けてくれるなんて。
ということで、この『駅の推し獅子』企画について西武鉄道にいろいろ聞いてみたいです!と声をあげたところ、小手指行き快速急行ばりにトントン拍子に話が進むすすむ(喜)。西武鉄道広報部さんからも快諾をいただき、いろいろお話をうかがってきました!
どのように駅と選手を結びつけたのか
そもそもこの企画はどんなところから始まったのか? 回答をいただいたのは、西武鉄道広報部の吉田祐太さん。
「西武線をご利用のみなさまにライオンズファンになってもらう、あるいはライオンズファンに駅について知ってもらい、結果として『電車利用をより楽しいものに』という思いを込め企画しました。他の鉄道会社にない体験価値を野球ファンだけでなく地域のみなさまにも提供したいと考えたのがスタートでした」
そう。昭和までさかのぼるとパ・リーグといえば鉄道会社が球団経営をしていることが多かった。南海ホークス、近鉄バファローズ、阪急ブレーブス……。それぞれ個性ある電車に乗って応援に行ったものでした。ところがいまや鉄道と深い関わりのあるパの球団はライオンズのみ。これも時代の流れですが、それを逆手にとっての積極策は乗り鉄のワタクシとしても嬉しいものでした。
そんななか気になるのは、駅と選手を結びつける作業は結構大変だったのではないかということ。池袋は駅番号1番だから、背番号も1で「骨と牙」である栗山巧選手になるのはすんなり決まったとして……。
たとえば、山川穂高選手が江古田駅なのは音大つながり(武蔵野音大や日大芸術学部の最寄り駅)でピアノが得意だから? とか、芦ヶ久保駅がボー・タカハシ選手推しなのは“芦ヶ久ボー”だからなのか? とか。ダジャレですみません。
「駅×選手の組み合わせの多くは、名前、背番号と駅ナンバリングを中心に決めています。担当者が1ファンとして、勝手ながら選手のイメージにより決めている場合も……じつはあります。なので、ファンの方々が自分だけの『推し獅子』組み合わせ理由を考えるのも、このプロジェクトの醍醐味だと思っていただければ」
ということはワタクシの推測もあながち間違いじゃない、と?
「(微笑)。推し獅子達は個性的な選手ばかりなので、苦労したというよりは『この選手はこの駅だよね!』などと話し合いながら、決まっていったと聞いています」
うわー、その会議面白そう~。来年もやるならぜひぜひ見学させてください! お願いします。
「そこはご遠慮いただきたく……(苦笑)」
すみません、ちょっとはしゃぎすぎました(大汗)。ライオンズ球団とはどんな話し合いで企画が決まったのですか?
「駅ごとにカスタマイズしたポスターと推し獅子ピンバッチとホームユニフォームを着用したお座りレオを設置するのはマスト。で、その駅ならではの応援はライオンズの手厚いサポートもあり、自作のポスター、演出、制作物などもうなんでもアレンジOKということで」