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“鳥谷チルドレン”の私が巨人・直江大輔、井上温大、大勢の沼へとはまった理由

文春野球コラム ペナントレース2022

2022/09/30
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千里の道もにわかから!

 みなさんの推し選手は誰ですか? なぜ好き? いつから好き?

 巨人コラムだけれど隠さず言おう。私は鳥谷チルドレンだ。2003年に鳥谷様に出会い(画面越しで)、今では人生の選択肢はすべて鳥谷様を見て判断して生きている。でも19年前はなんとなく、すごい人が阪神に入ったんだ。かっこいい守備だな。リップサービスとかしないんだな。同期の青木宣親選手の方が目立っていて悔しいな。あれ? なんで悔しいんだろう? あ、私は鳥谷選手が好きなんだ。そんな気づきから、鳥谷チルドレンの「千里の道」は始まった。

 にわかは罪か? そうじゃない。嘘が罪なのだ。好きじゃないものを好きということ、好きじゃなかった期間も好きだったと偽ること、それが罪なんだ。私は常々そこにストライクゾーンの境界線を引いている。そんなに詳しくないけど、この人のことがなんだか気になります。それはとても素敵なことじゃないか。それは物語の起承転結の「起」なんだから。

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 というわけで、今回私の中で芽生えている巨人の「起」について書く。詳しい方、ご教授ください。私、彼ら3人と千里の道が始まるかもしれないんです。

第一の「起」:直江大輔

 ファン感謝デーが近づくと思い出すのは、彼女だ。そう、直子。いや、名前は今適当につけたが、直江大輔投手の女装姿のことだ。男性ががんばってメイクしたんだね、やっぱり筋肉のたくましさは隠し切れないね、じゃなくて純粋に「女性として」ものすごくかわいかったんだ。(ぜひ公式Instagramをご参照ください)

 

 そんなこんなで正直見た目から(かわいい女の子として)気になりはじめて、試合を見てみたらどうだろう。マウンドさばきの清涼感。背筋ピンな投球フォーム。回を追うごとに上がっていく球威。どことなく原監督から注がれる大きな愛に翻弄されているようにも見えるわびしさ(河野調べ)。

 先発として起用され始めた当初は4回2失点と好投していても、ピンチを迎えるとあっけなく投手交代を告げられるようなことも。もうちょっとで勝ち投手の権利ゲットなのに、ダメですか原監督!? 先発の枚数が足りてないようでしたら、もっといい場面で直江投手起用していただけませんか原監督!?

 素人のくせにおこがましくもそんなことを感じているうちにこちらも意地が出てきて、いつの間にか私は直江投手絶対勝ってほしいマンになっていた。今季はここまで9登板、うち3試合が先発で1勝1敗、防御率3.38。来季こそは先発ローテーションを直江投手が回してほしい。切実に願うほど愛は育っている。

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