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「夫に泣きながら寂しさを訴えた」キャリア絶頂期にテレビ朝日を退社…竹内由恵36歳が明かした静岡移住直後の“複雑な心情”

竹内由恵さんインタビュー #2

2022/09/25
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竹内 東京オリンピックに関わりたい気持ちはありましたね。オリンピックは自分にとって憧れの場所でしたし、アナウンサーを続けていれば担当できる可能性もあったので。それでも「夫と結婚して静岡で家庭を築きたい」という思いのほうが強かったんです。

静岡移住はチャンスだと思っていたが……

――地方移住に対する抵抗感はなかったのでしょうか。

竹内 なかったです。むしろワクワクしていました。アナウンサー時代は会社のすぐ近くに住んでいて、常に周りの目を気にしながら下を向いて歩いてましたけど、静岡なら一旦その状況をリセットできる。

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 だから、知らない土地に住めるのはチャンスだと思いました。静岡に着いてからは「前を向いて歩ける!」という清々しい気持ちでいっぱいでしたね。

 

――しかし、新しい土地で知り合いもいない状況だと、寂しさを感じるのでは?

竹内 引っ越した直後は夫以外と喋る機会がなくて、寂しかったです。それに夫の帰りが夜遅いから、日中は本当にやることがなくて。夫が帰ってくるまでカフェで時間を潰していたこともありました。LINEやZoomを使えば友人と話せますけど、やっぱり直接話さないと寂しさが紛れなかったんです。

 最初はその状況にも耐えていたんですけど、それがずっと続くと「このままではダメだ」と思い始めてしまい……。夜中に帰ってきた夫に、泣きながら寂しさを訴えたこともありました。

 自分がした決断だから後悔はなかったし、新しい土地での生活にも前向きな気持ちしかなかった。でも実際に始めてみると、思っていた以上に孤独でした。引っ越す前は「専業主婦になるのもいいかな」と思っていたんですけど、次第に「やっぱり仕事がしたい」と思うようになって。

 

 そんなときに今の事務所(アミューズ)からお誘いを受けて、夫も「仕事をしてもいいんじゃない?」と言ってくれたので、仕事を再開することに決めました。

――いつから仕事を再開したのでしょうか。

竹内 2020年の初頭くらいからですね。でも、すぐに仕事を増やしていったわけではありません。新型コロナが流行し始めたのと、妊娠のタイミングが重なったので、しばらくは少しずつ仕事をこなしていました。

――お子さんが生まれたのは2021年1月でしたよね。出産を機に生活は変わりましたか。