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 こうしたクローズドサークルへの回帰に拍車をかけているのは、ギャラ飲みアプリのクオリティ低下だけが理由ではない。国税の摘発からさかのぼること数カ月前にあった“事件”の影響も少なくないという。飲食店関係者が続ける。

「昨年アプリのギャラ飲みのキャストのなかに私服の女性警官が紛れ込み、違法薬物を吸い始めた男性客を逮捕したという話が関係者の間で出回りました。それならアプリを使うよりも、信頼できる行きつけのバーの店員などに女の子を呼んでもらう方がマシだと客側が考え、クローズドなギャラ飲みを呼ぶ人が増えた印象です。ちなみに、アプリで稼いでいたトップクラスのギャラ飲み女子たちも今はクローズドなほうが主戦場じゃないかな。私たちを通せば報酬は現金払いにできますし、いくらか税金対策にもなる。メリットがたくさんある分、アプリのギャラ飲みに比べて質は上がっていると思います」

ギャラ飲み女子

アプリを通さないことで不安もある

 規制が厳しくなる、客もキャストの質も下がる。かつての盛り上がりはもう望めそうにないアプリを介したギャラ飲みだが、ある港区女子は言う。

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「アプリを通さないと客や店側から本当にお金がもらえるのかわからず、心配なんですよね。金の徴収もそうですが、時間もズルズル引き延ばされたら嫌ですし……。アプリは自分のスマホでタイマーを管理できるので、少し時間をオーバーしても30分単位でしっかり金が入ります。客は事前にクレジットカードを登録して引き落としなので、泣き寝入りもありません」

 “有象無象”が増え、治安が悪化していることへの懸念はないのか。

「テキーラをボトルで飲ませるヤバい客もいますが、運営に通報すればバンできます。ただ、その客が友達の携帯で登録して呼び、店に入ったらバンされたヤツがいたこともあったので、完全に出禁にするのは難しいですが……(笑)。ヤバい客の情報は女の子間でも共有していますし、気づいていなかったらトイレに行った時に『あいつヤバいよ』と教えてあげています。適当に理由つけて帰るのもこちらの自由なので、そういう客がいたら帰ります。文句を言われたことはないですね」(同前)

港区女子のメインフィールドの六本木

 徐々にコロナへの警戒も薄れ、街に人足も戻り始めたなか、港区女子の稼ぎは今後どうなっていくのだろうか。