クレムリンからレッドカードを提示されたということなのか。

 今年に入りロシアの実業家が次々と自殺や原因不明の事故で命を落としている。今月には、大手石油会社「ルクオイル」のラビル・マガノフ会長と「極東・北極圏開発公社」の幹部イバン・ペチョーリン氏が死亡。小誌が集計したところ、その数11人にも及んだ。

ロシアのプーチン大統領

専門家「亡くなり方が不自然な例があるのです」

 拓殖大学特任教授の名越健郎氏は、事態を次のように読み解く。

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「多くが石油や天然ガスの事業に携わっていた人です。どちらも基幹産業ですが、各国の輸入禁止措置により先細りが顕著。天然資源の輸出は重要な外貨獲得手段なので、政府から有形無形の圧力がかけられていたとみるべきでしょう」

 追い込まれた果ての“結末”に加え、直接手を下されたいわゆる“粛清”が疑われるケースもある。

「亡くなり方が不自然な例があるのです。呪術師の地下室で発見された人もいれば、死亡現場から連邦保安庁が使用するピストルが見つかったものもあります。他者による関与が疑われるのです」(筑波大学名誉教授・中村逸郎氏)

「粛清された?」11人のロシアの実業家

アレクサンドル・チュリャーコフ(ガスプロム連合決済センター副総裁)