千葉県の私立・市原中央高校で、校長による女子生徒へのセクハラ疑惑があり、教員が学校側に調査要求書を提出していたことが「週刊文春」の取材でわかった。学校側は要求書を受けて、調査委員会を立ち上げている。
市原中央高は昨年実績で国公立大学28名、早稲田大を始め有名私大に60名以上の合格者を出した進学校だ。校長は県の公立校で校長を務めた後、2019年に就任した。
生徒向けのアンケートでセクハラ発覚
校長による“セクハラ疑惑”が持ち上がったのは、今年3月のことだ。発端は高校2年生の女子生徒Aさんが提出した学校生活に関するアンケートだった。彼女は「『セクハラ』と思われる言動を先生から受けたことがある」という質問の「ある」にレ点を付け、別紙で実際に受けたハラスメントの内容を申告した。
そこには次のようなことが記されていた。
〈令和3年10月~11月頃、校内見学会の配布資料作成にあたって、廊下で先生数人、生徒複数人で作業していた時にいきなり近づいてきて、背後から耳元で何かを囁いた。私はいきなりの出来事に驚いて、「うわあ!」と声をあげてしまった〉
この“囁き現場”は、ある男性教員が目撃していた。
「彼女のうなじ間際まで顔を近づけた校長を見た男性教員は、『大丈夫?』と声をかけた。彼を中心に複数の教員が校長を問題視するようになった」(現役教員)
校長を巡っては、たびたびスマホで部活中の女子生徒の写真を撮るなど、セクハラを疑う声が校内で上がっていた。そして遂に4月、職員会議中に教員からこう声が上がったのだ。
「校長のセクハラ問題はどうなっているんですか!」
それに対して、教頭はこう答えたという。
「今、動いています」
だがしばらくしても事態は動かなかった。そこで6月17日、有志の教員らが校長のセクハラ調査を求め、学校側に要求書を提出した。