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ハウステンボス「ロボットと人工知能導入で長崎県民1000人削減」に見る修羅の世界

2018/01/11
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 オランダ風の風車や街並みが楽しめる九州最大のテーマパークのひとつが、あの「ハウステンボス」です。佐世保方面や熊本、福岡にちょいちょい用事のある私は、子供が休みの期間だと「連れて行け」と突然家族旅行に組み込まれるので、そんな時大抵ハウステンボスに宿をとるんですよね。

ロボットがすべて接客してくれるという宿泊施設

 そのハウステンボスに、にわかに「ロボットや人工知能で従業員1000人削減」という謎のニュースが流れてきました。マジかよ。従業員のほぼ全数が長崎県民だと思うので、長崎の経済においては年の瀬に非常に辛いニュースになったのではないかと同情を禁じえません。

©getty

 そのハウステンボスもオーナーさんが旅行会社のHISですし、オーナー社長の澤田秀雄さんは、まあ、その、一風変わった経営者の方ですから、さもありなんという感じもしないでもありません。

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ハウステンボス、園内スタッフ約1000人削減へ - 産経ニュース http://www.sankei.com/economy/news/171226/ecn1712260025-n1.html

 で、そのロボットや人工知能に置き換える根拠が、ハウステンボス隣接の「変なホテル」というロボットがすべて接客してくれるという宿泊施設で培ったノウハウがあるということなんですが、ぶっちゃけ大したホテルじゃないです。狭いし。込み入った問題が起きると、結局生身の長崎県民のスタッフが出てきてくれて対処されるという点で、長崎県民には感謝しかありません。ありがとう、長崎県民。隣に「AURA」という自然食バイキングのレストランがあるんですけど、清潔で明るい店内で値段も悪くないしとても旨いのでお薦めです。ここはロボット完全無関係です。