世論調査で反対意見が6割以上と国葬の執り行いの賛否を問われる中、安倍晋三元首相の国葬が9月27日に行われた。東京の警備は厳戒態勢。警察も全国から応援を呼び、2万人態勢で警備された。
国葬の当日には、国葬が行われる千代田区九段下の日本武道館の周辺は車両および、徒歩での通行も規制されるということなので、まずは前日の26日に現地の様子を見に行くことにした。
「故安倍晋三国葬儀場」と看板がデカデカと設置されていた
秋らしい心地よい風が吹くが、残暑の強烈な日差しでじっとりと汗をかく。
武道館の入り口には弔問客用の受付や記帳台が準備されているが、まだ入場規制はなく誰でも武道館の前にたどり着くことができた。ちなみにこの日の17時以降からは入場を規制するようだ。
武道館前には「故安倍晋三国葬儀場」と看板がデカデカと設置され、警察官や係員が準備に追われていた。その武道館の前では自衛官が整列し、明日の国葬に向けて敬礼や黙祷の練習を行っていた。その周りには何社かの報道陣と何人かの見物客が集まっており、スマホで撮影したり武道館を見上げたりしていたので話を聞いてみた。
60代の都内に住むという女性は「安倍さんは親しみを感じるので好きです。いとこが会ったときに気さくに写真を一緒に撮ってもらったって言ってました。山形に住む妹も明日献花するために上京してきました」。
「国を上げての一大イベントだから見にきた」という人が多かった
その国葬のために山形から来たという同年代の妹は「やっぱり国を守ってくれたし、外交で海外で活躍したでしょ。トランプさんとも仲良くしてたし」と話してくれたが、二人とも話の最後には「政治のことはよくわからないけど」とも付け加えていた。
二人組で来ていた女性の学生たちは「やっぱり長く首相をやったので日本の首相といえば安倍さんのイメージです。安倍さんのことで一番覚えてるのはアベノマスクかな? 使ってないけど。でも当時マスクがなくて助かったって人もいたかな? 今日武道館へ来たのは学校が近くにあったのと、今話題の出来事だから見てみようかなっていうだけです」という。
国葬に関する世論調査でも若い世代は賛成の意見が多いと言われ、経済を良くしたというイメージを持たれているようだ。