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「西は岡田阪神に目の色変えるはず」
藤浪は荒削りながら160キロ超の直球や140キロ台の高速フォークなどをもち、潜在能力の高さがずばぬけている。米メディアでは早くもかつては大谷のライバルだったことが取り上げられた。
「うまくいけば先発の最後方の5、6番手。リリーフ経験もあって使い勝手がいいため、複数球団が興味を示すと思う。まだ20代で、ある程度長期の契約年数も見込める」(米大手マネジメント会社の代理人)
一方の西は早くも先発陣が手薄な巨人がFA移籍先の有力候補に挙がる。
「巨人の先発陣は菅野(智之)に衰えが見え、戸郷(翔征)以外の若手投手の台頭にはもう少し時間がかかる。巨人にはたとえ獲得したFA選手が活躍しなくても、同一リーグならライバル球団の戦力をそぐだけでも意味があるとの発想があり、今オフの目玉の先発投手の獲得に乗り出さない理由が見当たらない。球界では岡田―西の関係は周知の事実で、本腰を入れてくるはず」(在京セ・リーグ球団の編成担当)
西は今季、巨人戦で4試合に登板し、2勝1敗、防御率0.90と得意にした。
「巨人にとっては来季、苦手投手がいなくなる上に、西は阪神戦で岡田さんのチームには負けまいと目の色を変えてくる」(前出の元監督)
岡田氏は08年に自身が監督退任した後の阪神の戦力を振り返った際「ピッチャーは今が一番いい」と評した。さらに藤浪の名を挙げ「復活したら勝てるピッチャーもいる」と層の厚さに感心していた。球界最強の投手陣の来季編成はしかし、自らがまいた種で揺らいでいる。