1ページ目から読む
4/4ページ目

「私ら、感謝が欠落していたよね」

「バレーボールの交歓会って、私ら出ているものとしたら楽しくて、何も悪いことはしていないつもりなんです。でも実はバレー部じゃないPTAの役員さんたちが裏でたくさん動いてくれていて、そのことをみんな意外と知らなかった。だからそれを私から伝えて、『私ら、感謝が欠落していたよね』ってお話しさせてもらいました。

 そうしたら皆さん、うなずいてくださって。『だったら、このままのやり方ではあかんよね』ということで、今後は私らバレー大会に出るメンバーで、大会を開催することにしました」

©️iStock.com

 酒井さんの提案により、大会運営の見直しはスムーズに運んだ。酒井さんの友人で、当時同小P連会長だった大森勢津さんは「もしバレーボールに参加したことがない私が提案していたら、反発を感じる方も多かったのではないかと思う」と振り返る。

ADVERTISEMENT

 バレーボールをすること自体は、もちろん全く悪いことではない。だが、少なくとも大会運営はプレーする人で行うのがスジだろう。

 そもそも、忙しい保護者が多い昨今、P連やPTAでバレーボールをする必要はあるのだろうか。50年前と違い、いまは市民スポーツも盛んだ。もし活動や大会を続けたければ、PTAとは別に、希望者がサークルや団体を立ち上げることは難しくない。

 子どもたちの部活動さえ地域化が進んでいる今、保護者のスポーツ活動も自立させてもいいのではないか。