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状況が変わりつつあるP連も

 そんななか、最近はP連が先頭に立って、バレーボール大会の見直しや廃止を進める動きも出てきている。各PTAで見直しを掲げると、どうしても保護者同士で諍いが起きやすいからだ。P連主導で進めたほうがまだ軋轢は少ない。

 たとえば埼玉県伊奈町のP連は、2020年にソフトドッジボール大会を廃止した。同町P連では10年以上前からバレーボール大会をやめ、代わりにソフトドッジボール大会を行ってきたが、大会運営はやはり幹事校PTA役員の負担となっていた。

 会場は毎年近くにある県の施設を使っていたが、予約は利用日の7か月前に行わねばならず、体育館と控室を予約する必要があった。抽選に外れる可能性もあるため、複数の日程を押さえて担当者が支払いの全額を立て替え、後日払い戻してもらう形だ。

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 試合の日には養護の先生にお手伝いを頼み、役員たちは選手の飲み物も用意する。何しろ量があるので、運搬も一苦労だった。

 そこでコロナ禍でPTA活動が縮小された2020年度、各PTA会長にWebアンケートを行ったうえ、大会を廃止することにした。

 音頭をとったのは、同町P連代表(会長)の村上拓麻さんだ。

 「やはり、過去に大会に参加した人のなかには『面白かったので続けたい』という声もありましたが、運営側の負担になっていることを伝え、『必要なのかな』と投げかけたところ、『なくてもいいんじゃないかな』という話になりました。以前から『やりたくてやる』というより、年間計画に入っていたから仕方なくやっていたところがあり、『やってよかった』というのは結果論だったとも思います」

 京都市小P連左京南支部も2021年度、バレーボール大会を「有志」による運営に切り替えた。それまではやはり、毎年担当校のPTA役員が大会運営にあたっていたが、これをやめて、バレーボールをプレーする人たち自身が大会を運営する形に変えたのだ。

 このような提案をバレー部ママたちはなぜ、すんなりと受け入れたのか。実は、見直しを呼びかけた母親本人が、PTAバレーボールを続けてきたうちの一人だった。PTA会長歴3年、ママさんバレー歴9年の酒井照美さんだ。