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今年57歳、ビッグダディの元気の秘訣
林下 確かに大変な仕事ではありますが、それでも苦にならないし疲れないのは、好きなことをやっているからでしょう。実際、魚をさばくというのは、きちんと学べば学ぶほどすごく面白いです。
俺は努力というのは興味の継続だと思っているので、だからこそ自分が本当に興味を持って取り組めることを見つけることが大事なんです。うちの娘にも1人、プロレスをやっているのがいますけど(※林下詩美さん)、傍目に見ていてもめちゃくちゃ頑張っていますし、それなりに結果を出せているのはプロレスが大好きだからですよ。
――まさに、好きこそ物の上手なれである、と。
林下 そう。人間、好きなことしか頑張れないですから。今お世話になっている「めしや 大磯港」の料理長も、魚に対するこだわりが物凄く強い人で、毎日魚をさばく生活をしているのに、休みの日には子どもと水族館に魚を見に行くんです。そして、「赤鯛が泳いでる姿を初めて見たよ」と喜んでいるんですから徹底していますよね(笑)。
詩美にしても、彼女は学生時代、数学のテストで7点を取るような子でしたけど、プロレスに関する話をすると思わず唸らされるようなことを言うんです。それもやはり、大好きなプロレスのことを真剣に考えているからいろんなことに頭が回るのでしょう。自分のことでも子育てのことでも、こういう視点はとても大切だと思いますね。
写真=橋本篤/文藝春秋
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