別れた女性たちとの現在の関係
林下 俺は別に相手を引っ叩きもしないし、意地悪もしないから、誰とも仲悪くはないんですよ。最初の嫁さんは今、保険の営業をやっているんですが、ちょっと前に「私、今月あともうひとつ契約を取ると表彰されるの。だからお願い」って連絡してきたので、「うーん、しょうがねえなあ」と。
――助けてあげたい気持ちは今もある、と。
林下 もう家族ではないんだけど、元家族という関係は今後もなくなりません。この「元」という一文字は大きくて、どんな去り方をされても「不幸になりやがれ」とは思わないですね。仮にも一度は、「こいつの人生を守ってやらねば」と思った相手ですから。
ダディの現在の懐事情は……?
――今の懐事情についても少し聞かせてください。神奈川・大磯の食堂での仕事はあくまで修行なので無報酬とのことですが、現在は貯金を取り崩して生活されているのでしょうか?
林下 俺の人生に貯金した過去なんかないですよ(笑)。蓄えがなければ不安だという人もいるけど、具体的な心配材料に直面した時に初めて不安になればいいじゃないですか。まだ何もないうちから勝手に不安になるのって、なんだか損じゃないですか?
――確かにおっしゃる通りではありますが……。
林下 もちろん10年先、20年先のことを考えて、しっかり人生を歩んでいる人は偉いと思いますよ。でも俺は、「明日生きている保証もないのに」と思ってしまうんです。ただ、今はこの年齢になって初めて、今後のプランを掲げて生活していますけどね。
――食堂の開業ですね。開業資金を貯めなければなりませんね。
林下 いや、開業資金は……。まあ額にもよりますけど、借りられるあては探してあります。これまでは人脈に頼るという発想はあまりなかったんですけど、今回はそういうやり方でやってみようと考えています。
ただ、目標を叶えるための資金は欲していても、基本的に物欲や金銭欲は今もまったくありません。良い物を身に着けたいとか、もっと美味しいものが食べたいといった欲求も、本当にゼロですね。
――それでも、過去には少なからずメディア収入があったのでは?