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「死後の世界は存在するか」三つの答え

 しかし、その話を始める前に、あなたにも、先ほどの「問い」を投げかけたい。

 あなたは、「死後の世界」の存在を信じるか。

 これは、我々の人生において、最も大切な問いであり、誰もが、必ず考える問いであるが、では、あなたは、「死後の世界」の存在を信じるか、と問われたならば、何と答えるだろうか。

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 実は、この問いに、どう答えるかによって、我々は、大きく三つの立場に分かれる。

 第一は、「死後の世界の科学的否定論」であり、現代の科学が主張するように、肉体の死とともに意識も消滅し、すべては「無」に帰すると考える立場である。

 第二は、「死後の世界の宗教的肯定論」であり、古くから多くの宗教が語ってきたように、肉体の死後も意識は存続し、「死後の世界」で生き続けると考える立場である。

 第三は、「死後の世界の半信半疑論」と呼ぶべきものであり、宗教が語る「死後の世界」について、どこかに、その存在を信じたい思いはありながらも、現代の科学が「死後の世界」を明確に否定していることから、なかなか「死後の世界」の存在を積極的に信じることができない立場である。

 そして、おそらく、現代人の多くは、実は、この第三の立場に立っているのであろう。

「科学」は、現代における「最大の宗教」

 そのことを象徴するのが、「墓参り」や「神社・仏閣参拝」である。

 例えば、「あなたは、死後の世界の存在を信じますか」と問われれば、「人間は、死ぬと無に帰すると思います」と答える人でも、一方で、毎年の墓参りを怠らず、墓前では、亡くなった両親に対して「お陰さまで、家族皆、元気に過ごしています」などと報告することは、決して珍しくない。