10歳の中澤維斗くん。
2020年に、50万人に1人という難病「拘束型心筋症」と診断された。
日本にはドナーが少なく…募金活動後にアメリカへ
命をつなぐ唯一の道が、心臓移植。しかし、日本にはドナーが少なく、移植には5~6年かかると言われた。
父・智春さんは、海外で移植を受けることを決心。しかし、高額な医療費や渡航費など、莫大な費用がかかる。
必死の思いで募金活動を行った結果、2億3700万円が集まった。
維斗くん:
みなさんありがとうございます。元気になったら会おうね。
そして、2022年2月。多くの人に見送られ、維斗くんはアメリカに向かった。現在は、入院生活の中で、ドナーが現れるのを待っている。
想定外の円安「払えないと病院から…」
しかし、そこに「歴史的な円安」という想定外の事態が襲った。
維斗くんの父・中澤智春さん:
ここまで円安の影響が出てしまうと、合計すると6億円という果てしない金額なんですよね。
募金を集めた当時は、1ドル=114円。
1ドル=150円になると、単純計算で7200万円も請求が増えることになる。
さらに、春先に維斗くんの体調が悪化。補助人工心臓が必要となり、追加で3億円以上の金額を請求された。
維斗くんの父・中澤智春さん:
実際この金額が払えないとなると、病院から出されちゃうような勢いなんですけど。もちろんこれでお支払いしないと、これから(移植で)渡米する人たちにも、ご迷惑をかけてしまうのは事実であって、八方ふさがりというか、どうしていいのか。
維斗くんは、今も病との戦いを続けている。
(「イット!」10月26日放送)