人形のような仮面を被り、存在する人物として扱う“ドールモデル”を生み出し、世界中から注目を集めたmillnaさん(29)。YouTuberや人形作家として活動する彼女は、現在も「人形になるため」に様々なドールマスクを作っているという。
millnaさんはそもそもなぜ人形になりたいのか。詳しく話を聞いた。(全2回の1回目/後編を読む)
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「人形になりたい」と思った理由
――そもそもmillnaさんがドールマスクを被るようになったのはなぜでしょうか。
millna もともと、めちゃめちゃ人形になりたかったんですよ。それで派手なギャルメイクをしたり、仮面を作ってみたりしていたのですが、なかなか思うような人形になることができなくて。
どうしようかと悩んでいた時に「美少女着ぐるみ」(マスクとキャラクターの衣装を用いてアニメや漫画のキャラクターを表現するコスプレの一種)という存在を知って、某テーマパークのキャラクターのように「人形を被っちゃえばいいんだ」と気付かされたんです。
それで「美少女着ぐるみ」の作家さんとコラボレーションして「橋本ルル」(ドールマスクを他のモデルさんに着せて、存在する人物のように扱う)のプロジェクトを始めました。
――人形になりたかったのは何か理由が?
millna 自分にとって、「人形になる」というのは当たり前のことで、なんで人形になりたいのかっていうのは「どうして呼吸をしているの?」という質問と同じなんです(笑)。自分が人形じゃないことの方がおかしいと思っています。