文春オンライン

2022/11/12

「ほかの宗教2世」を取材した理由

──ご自身の体験のみならず、ほかの宗教2世の方々の話も聞いてオムニバスストーリーにしたのはなぜでしょうか。

菊池 私と同じように「ほかの宗教2世ってどうなんだろう」と気になっている人がいるのではないかと思って。

 友人にその話をしたら、たまたま別の宗教2世の方がいて、お会いして話をすることになり、そこからまた別の知り合いからもご紹介いただき……と、つながりが増えていったんです。人によって苦しみ方も悩み方も違うけれど、それを誰にも打ち明けられず苦しんでいる人が、実はたくさんいるんだと気がつきました。

 そこで、宗教2世の問題を知ってもらうためのトークイベントを開催していたところで集英社さんから連載のお話をいただき、ウェブ連載がスタートしました。そして公開終了を経て、文藝春秋さんで書籍化、と進んでいます。

菊池さんは、さまざまな宗教の2世信者を取材した ©菊池真理子/文藝春秋

──ほかの宗教2世の方々の話を聞いてどのように感じましたか?

菊池 まずは率直に、自分が選んだわけではない世界で生きることを強いられて、これまで苦しい思いをして生きてきた人がこんなにいるんだということに驚きました。

 ただ、宗教によっても、個人によってもまったく違った体験をみなさんされてきているので、どの宗教が特別つらいとか悪いとかではないんですよね。ここだけは間違えないように描こうと意識しました。

「もちろん『宗教=悪』ではありませんが…」

──書籍化の反響はいかがですか?

菊池 ウェブで連載していた時は、宗教2世の方が多く読んでくださっていた印象だったのですが、今回書籍化されたことで、それ以外の方にも広く興味を持っていただけているように感じます。

 出版イベントなどもさせてもらったのですが、アンケートやTwitterのリプライなどをみても、一般の方が多いように感じますね。

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