1ページ目から読む
2/4ページ目

PTAの運営・活動の内容は学校によってさまざまだが、子供が卒業するまでに必ず一度は役員や係を担当しなければいけないなど、活動が「ノルマ」のようになっているところが大半だ。

 

共働き家庭も一般的になっているいま、負担に感じるという人も多いようだ。

全国のPTAの取材を続ける専門家に聞くと、役員選びのときは「免除の儀式」という、異様な手続きをとる学校も少なくないという。

ADVERTISEMENT

PTA問題に詳しいライターの大塚玲子さん:
本来PTAはやりたい人がやるものなので、そう考えると免除っておかしいんですけど、必ずやってくださいって言っている中で、やらないのには理由が必要になっているPTAがすごく多いんです。なかにはみんながいるところで理由を言わせる、その理由に納得しますかと他の人に手を上げさせる、人数が多かったからあなたやらなくていいですよ、とか…

 

PTA役員のくじ引きを「免除」してもらうために、病気や家族の介護などの深刻な事情を大勢の前で言わされ、泣き出す母親が出ることも珍しくないという。

 

理不尽に思えるやり方が続く背景には、PTAならではの事情もある。

大塚玲子さん:
同じ人がやっていれば、「去年こうだったから、今年こうしたほうがもっといいよね」とか「もっと楽になれるよね」とか、工夫が積みかさねていけるんですけど、(卒業などで)どんどん人が入れ替わっていくので継承されないんですよね。次の人がやってきて苦労してやるというのが繰り返されてしまう

問い合わせは毎日の様に…近ツリが始めたPTAのアウトソーシング事業

 

「PTAが大変すぎる」という声を受けて、新しいサービスが登場し、話題となっている。旅行大手の近畿日本ツーリストが2022年8月に新規事業としてスタートさせた、PTAの「業務」の外注を引き受けるビジネスだ。

 

KNT-CTホールディングスの担当者:
「PTA業務アウトソーシングサービス」というものになっております。お問い合わせは毎日のようにいただいておりまして、想像以上にお困りごとあるんだなと実感しております