「嫌いなお方の親切よりも 好いたお方の無理がいい」
都都逸に「嫌いなお方の親切よりも 好いたお方の無理がいい」というのがあります。嫌いで、尊敬してもいない人からほめられるよりも、自分が尊敬する人が怒鳴ってくれたら、それはありがたいこと。こうとらえることをすすめします。
パナソニックの創業者の松下幸之助さんは人を育てる名人といわれていました。いまでこそパナソニックは世界的な大企業ですが、創業当時は大阪の零細企業です。だから優秀な学校を出た社員なんていないので、叱らないと社員が育たなかったのでしょう。
松下さんに叱られた人はぐんぐん成長して会社の幹部になっていったので、いつの間にか社内には「おやじに叱られたら一人前」という雰囲気が出来上がっていたそうです。
だいたい誰かを叱るというのは、その人に見込みがあるからです。見込みがなければ叱ったりしません。適当にあしらっておくものです。なぜなら、人を叱るには体力もいるし、気力も必要だからです。
もちろん上司や先輩社員も人間なので、虫のいどころが悪くて、感情に任せて怒鳴りつけることもあるでしょう。しかし、叱られたり怒鳴られたりするうちが花なのです。
人間関係でいちばん冷たいのは無視することではなく、無関心だといいます。叱られたり怒鳴られたりするのは、少なくとも無関心ではないわけです。怒鳴られても、「自分という存在を意識してくれている」と解釈すれば、気が楽になるというものです。
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