1ページ目から読む
4/4ページ目

 もちろん、そうは言っても今でも許せない人もいます。損失証明を出してくれってお願いしたまま、海外に逃げちゃったとか、消息がわからない人とか。訴えてやる! って思ったことも何度もありましたけど……、でも、まぁ、命取られるわけじゃないし。ま、いっかって。

すべてはもう過ぎたことです。借金なんてゴロゴロありましたから

――「ま、いっか」の精神で、今まで落ち着かれてきた感じでしょうか。

生島:僕は幸いにして、病んだり鬱にもなってないんです。あと、そのときにはじめたラジオが今年で25年目になりますが、これも良かったのかな。嫌なことがあっても、毎朝必ずスタジオに行って喋らないといけない。毎日生放送があるから、悩んでる暇がなかったというか。やることが常にある。「ま、いっか! 仕事もあるし」ってね。今でもスタジオに行くのが楽しみなんですよ。自分の興味のある人に会えたり、朝から90分爽快に喋って、よし、今日も一日頑張ろう! ってすごく気分がいいんです。

ADVERTISEMENT

 ラジオ通販もテレビ通販もスポンサーから「費用対効果トップ」と、お褒めの言葉を頂き、プロとして結果を出し続ける事が重要と感じている今日この頃です。

©文藝春秋 撮影/鈴木七絵

――当初、複雑な気持ちでスタートされたラジオも通販番組も、今では糧にもなっているような。

生島:僕みたいに型にはまらない、予定調和を嫌う人間には合ってたのかもしれないです。

 それに、僕は、何か仕事を受けるときもギャラとか聞かないんですよ。マネージャーが交渉してくれていますが、それよりも面白いかどうかですね。

 今も、こんな仕事したいっていうと、スタッフが乗ってくれますし、まだまだやりたいことがたくさんあります。

©文藝春秋 撮影/鈴木七絵

 確かに、僕は、お金ではすごい損をしましたよ。借金がなければ、今頃もっと貯まっていただろうって思いますけど、もう過ぎたことですし。だから、イヤホンに2500万投資した親友に対しても、全然怒ってないですし。彼も僕のことを騙そうと思ってやったことじゃないでしょうから。それよりも「なんで連絡くれないんだよ~」っていうくらい。すごく大事な友達だったんで。それに、当時は自分も稼いでいて、そんな借金ゴロゴロありましたから(笑)。

 金融商品に関わった人でも、中には今も付き合いが続いている人もいますよ。相変わらずな感じですが、「あいつのキャラクターだからしょうがないな」って思いながら、たまにLINEとかブロックしてますけど(笑)。

 だから、僕は紆余曲折あったけど、人に関しては恵まれてるなって。それはすごく貴重な財産だと思いますね。あとは、やっぱり「ま、いっか」と割り切って、見栄を張らない。今も毎日忙しく過ごしているし、仕事も人生もまだまだ楽しいことが続きそうです。

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。