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 その後は名前が売れるまで3年くらい掛かりましたね。テレビ局のアナウンサー試験を受けても全部落ちて、事務所の電話番とかアルバイトみたいなこともしていて。

 でもあるとき、雑誌の編集者の方が「エロかしこい」というネーミングをつけてくれたら、そこから一気に売れたんです。当時、東京学芸大学卒、いわゆる高学歴でグラビアをやるのは珍しかったんでしょうね。賢い人がグラビアやるんだ! って。本人もキャパが大きくて、あんまりあれがいやだ、これがいやだって言わないし、ネーミングもすんなり受け入れて。

借金を全てきれいにした時、思わずしたこと

――優木さんの活躍は、借金返済にも貢献されたとか。

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生島:まおみちゃんが活躍して、すごい勢いで稼いでくれたので、どんどん実入りが増えてきましたね。まおみちゃんの売り上げで事務所の売り上げが増えて、スタッフの給料とかボーナスも出しやすくなって。

©文藝春秋 撮影/鈴木七絵

 もちろん、彼女一人に寄りかかって「まおみちゃん、よろしくお願いします……!!」ってやってたわけじゃないですよ。僕は僕で払ってたんですけど、彼女が貢献してくれて事務所が潤ってきたのは確か。それに、僕の当時の給料は歩合制じゃなくて給料制だったんです。僕の給料もギリギリまで下げてはいましたが、次第に事務所も落ち着いてきて。そういう意味でも、まおみちゃんが救ってくれたのは間違いないですね。

 まおみちゃんが活躍して、他のタレントも育って来て。その結果、借金が全て綺麗になったときは、快哉を叫びましたよ。やっとホッとしたなって。

今も金融商品を購入したり投資をしているのですか?

――借金完済後は、金融商品を購入されたり、何か投資は行なっていますか? または、すっぱり身を引かれたのでしょうか。

生島:今もやってますね……。バカは死ななきゃ治らないって感じで(笑)基本的には、もう何度もやらないって決めてるんですけど。借金を返しながら、常に同時進行で。

©文藝春秋 撮影/鈴木七絵

――今はどんな投資をされているんでしょうか?

生島:国内だけでなく、海外を含めた金融商品も買ってますね。もう、マーケットが激しくなればなるほど儲かる、みたいなやつは避けてますけど。

――改めて、10億円の借金を抱えていたときを振り返って、怒りとか自暴自棄になることはなかったですか?

生島:落ち込んで眠れない夜もたくさんあったし、瞬間湯沸かし器みたいに「バカヤロー!」って怒った日もありましたよ。でもね、数日経つと、「ま、いっか」ってなっちゃうんです。最終的に投資は自己判断だし、自分がバカだったって。

 あと、他からお金を借りたとか、何かを担保にしていたわけじゃなく、自分の持ち金から勝負していたので、致命傷な損失ではなかったというか。