〈あらすじ〉

 四川省の省都、成都。大学進学を機に親元を離れ、自立して生きる看護師のアン・ラン(チャン・ツィフォン)は、医者になるために北京の大学院進学を目指して猛勉強していた。ある日、疎遠だった両親が交通事故死し、6歳の弟ズーハン(ダレン・キム)と初めて対面することに。ズーハンは、一人っ子政策の廃止後、跡継ぎを望んだ両親がもうけた子だった。親戚から、姉であることを理由に弟の養育を押し付けられたアン・ランは、彼を養子に出すと宣言。しかし、嫌々面倒を見るうちに弟を思いやる気持ちが芽生え、人生計画が揺らぎ始める。

〈解説〉

『再見、少年』のイン・ルオシン監督の長編第2作。家父長制社会を背景に女性の自立と葛藤を描くヒューマンドラマ。127分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆中国の一人っ子政策の実情がかいま見られる。「ボクを売らないで」というセリフにギクリ。少年の演技に引き込まれた。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆「情がうつる」話は嫌いではないが、あまりにもくどい情感描写と付き合うのに疲れる。キャメラも丁寧なようでお約束。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆姉弟のどちらも愛おしく、彼らの演技も演出も素晴らしい。それなのに女の情の深さを賛美する終演とは、さすが中国。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆不機嫌な顔のヒロインが牽引する家父長制への反乱映画はひとつの新しい波だ。問題提起の鋭さが清麗な抒情で包まれる。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆予測可能な筋書きをひたむきに牽引する主人公。政府の規制の中、社会的解説も含め国外の多くの観客に届いてほしい。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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『シスター 夏のわかれ道』(中)
11月25日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開
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