藝大不合格、両親の離婚…兄に相談すると
その後、ロスに残った兄とは異なり、12年、中学進学のタイミングで母と帰国。サックスの演奏にのめり込み、音楽の名門高校へ進んだ。プロを目指し、18年、東京藝術大学を受験したものの、不合格に終わってしまう。この間、15年に両親は離婚していた。
「失意の彼が相談した相手は、日本に戻っていた千葉さんと真剣佑でした。既にデビューしていた真剣佑に『試しに役者をやってみたら』と言われ、演技の道に踏み出した。お母さんの理解もあって、デビュー前には千葉さんと2人で千葉県君津市の自宅で暮らし始めます」(同前)
父が「芸能界をやめろ!」と言った理由
父が息子に繰り出したのは、“仁義なき指導”だった。千葉が生前、「女性自身」などのインタビューに語ったところによれば、
「芸能界をやめろ!」
と、郷敦に檄を飛ばし続けたという。
「千葉は『俺も真剣佑も超える覚悟でやれ! それが出来ないようならすぐに芸能界をやめろ!』と。千葉は『厳しい条件をつけた』と言っていましたが、この言葉に郷敦も奮起したといいます」(芸能関係者)
そして、19年5月公開の映画「小さな恋のうた」でデビューを果たした郷敦。同年12月公開の映画「午前0時、キスしに来てよ」の新城毅彦監督が語る。
「まだ芸能界に慣れてなくて、まっさらという感じでした。でも眼力はあるし、華があった。演じてみたらどうなるんだろうと興味をそそられました。郷敦はストイックで素直。演技で分からないことがあれば『どうすればいいですか?』とどん欲に聞いてくる。撮影中も凄いスピードで成長していきました。それでいて人として魅力的だから、可愛がられる。共演した(橋本)環奈からも弟みたいにイジられていました(笑)」