特別なオーラを放ち、周囲の人々がそわそわするほどの美貌を輝かせる賀川マナミさん(仮名・29歳)。パパ活女子を紹介する斡旋会社に登録し、引く手あまたの彼女だが、デートが実現した回数は5年間でわずか2回……。佐々木希似の彼女が抱える「ある欠点」とはいったい?
交際クラブの運営会社に勤務した経験を持つ漫画家の日向琴子氏が、現代のリアルなパパ活事情に迫る、渾身のルポルタージュ『ルポ パパ活』より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/後編を読む)
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佐々木希さん似のマナミさん
面接時、東京、新宿京王プラザホテルのコーヒーラウンジにいる全員が振り向いた女性が一人だけいる。
現在、銀座サファイア倶楽部に在籍している唯一のSSSランク、賀川マナミさん(仮名・29歳)は、待ち合わせのホテルロビーでも特別なオーラを放ち、周囲の人々がそわそわしていたという。身長168センチ、バスト96、ウエスト60、ヒップ89。とある企業の受付嬢。趣味はゴルフで彼氏はパイロット。
顔は佐々木希さんに似ていて、確かにプロフィールの写真を見てもそっくりである。提携スタジオで面接終わりに撮影したものだが、彼女の写真は修整を行っていない。
3歳からバレエを習い、姿勢も美しく、彼女が歩くだけで周りの空気が変わったという。
登録されたのは5年前なので、入社2年目の私は、社内で共有している会員登録システムのプロフィールに記入された聞き取り欄でしか彼女の伝説を読むことができない。
当時を知る設楽さんは語る。
「でもねー、彼女、ドタキャンが多いのよ」
5年間でデートが実現した回数はわずか2回。
問い合わせはそれなりにあるものの、いかんせんメールの返事も遅いし、電話に出ることも滅多にない。面接時に「メールや電話での連絡が1週間取れないと、お誘いは流れてしまうので、長期の海外旅行などの際は、あらかじめ倶楽部に届け出てください」というのは、全ての女性にお伝えしているので、マナミさんも理解しているはずだ。
1週間連絡が取れないとセッティングを白紙に戻すことになっているので、男性会員に「申し訳ありません、彼女と連絡が取れなくて……」とお伝えしても、「あと1週間くらいなら待つから、なんとかセッティングしてほしい!」と言われてしまっては、従うしかない。
特別VIPの男性は、年間50万円以上の会員費を払い、この1回のセッティングで10万円以上を倶楽部に支払う。