雅子さまのアドバイスで天皇陛下が助けられる場面も
雅子皇后は葬儀前日のチャールズ国王主催レセプションには翌日に備えて欠席した(天皇1人が出席)ものの、エリザベス女王の葬儀には天皇とともに参列した。その後、外務・英連邦・開発相主催レセプションの際に、エリザベス女王を追悼して弔問の記帳を天皇と皇后はしたが、この様子が写真や映像で紹介された。天皇が記帳する際、あたたかくその様子を見守る皇后の姿。映像を見ると、英語と日本語で書いた方がよいのではないかと天皇に伝える皇后の様子、そしてそうした皇后の話を素直に聞く天皇の姿も見て取れる。
また、現地の邦人が、ホテルを立ち去る際の2人の様子を映した動画をTwitterに投稿していたが、その様子も興味深い。ホテルを出た天皇はすぐに車に乗ろうとした。ところが皇后はそうした天皇に呼びかけ、ホテルの職員に声を掛けるように伝えた。結果、天皇は車には乗らずにホテル出口で職員に感謝の声を掛けるなど会話をしている。つまり、皇后のアドバイスによって天皇が助けられているのである。天皇と皇后のそうした様子は極めて自然で、普段からそうした関係性ではないかと想像される。おそらく天皇は皇后を信頼しているのだろう。また、皇后がまわりを見、状況を判断している時もあるのではないか。
こうした関係性は、日本国内でも時折見られる。2022年に皇后の仕事である養蚕の様子の写真が公開されたが、そこには雅子皇后だけではなく、天皇、そして愛子内親王まで一緒にその作業に取り組む姿が写し出されていた。家族一緒の姿と言えるだろうか。ここでは、むしろ皇后が主導しながら(皇后の仕事である養蚕であるゆえ、それは当然ではあるが)、天皇に時に指示をしつつ養蚕の仕事を手伝ってもらっているような状況も読み取れる。