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セニングをすると、髪の切り口が「長い、短い、長い、短い」の状態になるので、「短い部分」の上に長い毛が乗っかり、また「短い部分」の上に長い毛が乗っかり……という形になります。これがウェーブ毛の場合、「短い部分」はウェーブが出やすく長い時よりも膨らみます。すると、それがクッションのようになってしまう。
つまり毛量を減らしたつもりの「短い部分」が、ヘアスタイルを膨らませるクッションを作ってしまうのです。
「すくと膨らむ」は美容師にとっては“あるある”
先述した「セニングで膨らむ」現象は美容師にとっては“あるある”で、施術をする上で「絶対に避けたい状況」の一つに数えられます。
特に、膨らみやすい髪質の方に対してのボーダーラインはシビアです。経験のある美容師さんであれば、「この髪質は過度にセニングをしてはいけない」と判断できますが、経験が浅いとボーダーを超えてしまうこともあります。この現象を避けるために、そもそもセニングは使わない美容師も多くいるほど、賛否両論のツールなのです。