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「髪がさらさらに」とSNSで人気のシルクキャップ、現役美容師が試してみたら…意外すぎた“落とし穴”とは

2021/12/12

genre : ライフ, ヘルス

 皆さんは「シルクナイトキャップ」をご存知ですか?

 海外のドラマや映画で女性が被って寝ている、あのヒラヒラしたメルヘンチックなシルク製の帽子のことです。

 あの帽子が今、著名人がSNS上で配信する「私のナイトルーティン」動画などによって、「ヘアケアに効果がある」と話題になっています。

 では実際の効果はどうなのか、美容師目線で解説します。

理論的に得られる効果

 シルクナイトキャップに期待できる効果は「キューティクルの保護」です。キューティクルとは、髪の毛に鱗状に付いている“鎧”のことで、髪の毛を外の刺激からガードしてくれています。この“鎧”は、過度な刺激を受けるとダメージを受け、剥がれてしまいます。
  
 キューティクルは枕に擦れる際の摩擦によっても、ダメージを負ってしまいます。人は寝ている間に、20回も寝返りを打つそうです。その際のダメージが最小限になるよう、保護することが期待できます。

©iStock.com

 天然繊維のシルクはそのツルツルとした触感が特徴です。摩擦が起こりにくいシルクで髪の毛を包み込むことで、寝返りを打った際に起きる摩擦を減らすことができます。

 また「通気性、吸水性が良い」「保湿効果がある」「静電気が起きにくい」など、シルクには他の生地よりも利点が多いです。そしてキャップで髪を包み込むことで、寝返りを打っても髪の毛が折れ曲がる状態にはなりにくく、余計な寝癖がつきにくいとも言えます。

誤解しないで欲しい、ヘアケアの概念

 誤解がないよう強調しておきたいのは、シルクナイトキャップの効果はあくまで「キューティクルの保護」であることです。これによって髪の毛が「修復」されることは期待できません。

 そもそも髪の毛には“自然治癒力”が無いため、負った傷を自分で回復することはできないのです。

 また、当たり前のことですが、髪の毛は根元から生えます。一番健康な状態である“根元の毛”はロケットえんぴつの様に次第に“毛先”になるため、何年もかけて徐々に“毛先”になる段階で、外からの刺激を受け続けてダメージを負っていきます。

 そのためヘアケアにおいては、いかに髪を保護して生活を送れるかが大事になってきます。

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