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現役美容師が語る、美容院で「すいてください」と言わないほうがいい理由

2022/12/11
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 お客様にとって“初めて接する”美容師さんは、やってもらうまでは上手な人かどうかがわかりません。美容師サイドも初めての方に対しては、「どんなヘアスタイルにしたいのか」「どうして欲しいのか」「どうして欲しくないのか」、探り探り始めることになります。

 

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 仮に担当の美容師さんが経験の浅い方だったり、時間に追われている方だった場合、限られた時間で「お客様がどうしたいのか」を正しく理解できないこともあります。その状況のまま「すいてください」とオーダーしてしまうと、オーダーを鵜呑みにされてしまい、絵に描いたような失敗を招いてしまうかもしれません。

 また、「すいてください」というと、手段を指定してしまうので、美容師側も柔軟に対応しづらくなります。

「すく」の代わりに伝えるといい「言葉」

 そこで、オーダーする時には「すいてください」ではなく、「膨らむのが困る。ボリュームを減らしたいです」などと言ってみましょう。

 なぜなら、その一言によって美容師さんの「アプローチの仕方」が変わるからです。

「ボリュームを減らしたい」というオーダーは、ざっくりし過ぎているように感じるかもしれませんが、美容師にとってボリュームの減らし方は「すく」だけではありません。別の方法を駆使して、膨らみを抑える方法は何種類もあります。

 例えば、ボリュームを減らすための「カット技法」、ストレートパーマなど「薬剤を用いる方法」、ブローやアイロンを駆使した「スタイリングの方法」、シャンプーやトリートメントなどの「デイリーケアによる方法」もあります。

 そのためこの一言で、美容師さんにとっては自分の手札から最適の手段を選びやすくなるのです。

 美容師さんに、ライフスタイルに合った選択肢を導いてもらうことは大切です。

 この記事を通して、皆さんが「私にとって最良の選択」をしてくれる美容師さんに出逢えることを、願って止みません。

現役美容師が語る、美容院で「すいてください」と言わないほうがいい理由

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