日本代表は、カタールW杯でベスト16に終わった。
グループリーグでドイツ、スペインを撃破。その勢いでベスト16の対戦相手、クロアチアも撃破して「ベスト8へ」という期待が膨らんだが、W杯は甘くはなかった。
ドイツ戦、スペイン戦は自分たちの戦術に相手をハメて、勝利した。しかし、コスタリカ戦、クロアチア戦は日本が能動的に動き、主導権を握る時間がありながらも勝てなかった。
その点について、長友佑都(36)は厳しい表情でこう振り返った。
「そこが日本サッカーのこれからの大きな課題かなと思います。しっかり守ってカウンターというのは出来ていたと思うし、今回、示すことができた。でも今後、本当に世界のトップを目指していくなら、攻撃をどう構築していくのか、アタッキングサードのクオリティをどう上げていくのか……。
相手が引いてしまうと、なかなか崩すことができないのは、ずっと課題として残り続けているというのが正直なところ。そこに関しては、なかなか答えが見出せないというか、難しさを感じます」
「日本はまだ世界のトップレベルではない」
守備的なサッカーでは未来がない。ベスト16以上にはいけない。そう選手たちが考えて、ザッケローニ監督とともにポゼッションサッカーの構築に踏み出したのは、ベスト16でパラグアイにPK戦で敗れた南アフリカW杯のあとだった。
長友を始め、本田圭佑、香川真司、遠藤保仁らが軸になり、ポゼッション主体のパスサッカーを展開した。レギュラー選手を固定し、コンビネーションを高めて攻撃のクオリティを押し上げてブラジルW杯に臨んだが、世界に太刀打ちできず、グループリーグで敗退を喫した。