「フォロワー数がある程度いる子ならパパ活なんかより全然稼げます。一般人は中国の洋服ブランドなんて知らないし、可愛い子が着てれば服も可愛く見えるから、中国製の安物でも10倍の値段で買ってくれる。インフルエンサー商売はほんとちょろいですよ(笑)」
そう語るのは、2万人のフォロワーを抱えるインスタグラマーのA子さんだ。最近はインフルエンサーの間で、中国の通販サイトで安く仕入れた商品を「自社ブランド商品」と偽って日本で販売する手口が大流行しているという――。
「2万円以上払ったのに元は2000円。だまされた気持ちでした」
今年12月にも、20代前半のある女性インフルエンサーが中国の通販サイト「AliExpress」で買った洋服を自社ブランドの洋服として販売していたことが発覚して炎上状態になった。「AliExpress」で3000円の洋服が2万3000円、500円の指輪が6000円と強気の値段だが、ファンの女性たちに飛ぶように売れていたという。
近年はインフルエンサーが自身のブランドを立ち上げて洋服や小物を制作・販売することは増えている。しかし既製品を右から左へ流すだけで10倍の値段で売れるならば、材料費や在庫リスクを背負わずに大きな利益を出すことができる。その“手口”の被害にあった21歳の女性はこう語る。
「好きなインスタグラマーがアパレルブランドを立ち上げたというので、2万2000円と少し高かったのですが思い切ってコートを1着買いました。洋服は可愛くて気に入っていたのですが、しばらくしたら別のインフルエンサーが『自分のブランドを作りました』と言って全く同じ服の写真をアップしたんです。不思議に思って検索したら、元は中国ブランドだったことがわかって……。しかも私は2万円以上払ったのに、元値は2000円。だまされた気持ちでした」