「エジプト型の足の女性を探してほしい」――46歳の大学教授から、一風変わった依頼を受けた交際クラブスタッフ。いったいエジプト型の足とは何なのか? 教授のお目当てとする女性は無事、見つかったのだろうか?

 パパ活を斡旋する交際クラブの運営側として働いた経験のある漫画家の日向琴子氏による新刊『ルポ パパ活』より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/後編を読む)

46歳大学教授の人とは変わった「性癖」とは? 写真はイメージです ©iStock.com

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エジプト型の足の女性を探せ!

 もうひとり、我々スタッフから気持ち悪がられてしまったのは、関西方面の大学教授である山口氏(46歳)である。変わった性癖の持ち主だ。

 ある日、学会で東京にやってきた山口氏は、宿泊先のホテルロビーにスタッフを呼び出すと、時間がないのか、特に質問もなく、入会金11万円と紹介手数料6万円を支払い、ほとんどの女性をデートに誘えるVIPコースにサクサクっと入会した。

 翌日、地元に戻った山口氏から早速、

「エジプト型の足の女性を探してほしい」とオーダーが入った。

 エジプト型の足って何? 電話を受けたスタッフの早乙女は軽くパニックである。他のスタッフも全員思わず聞き耳を立てる。

「エジプト型の足、ですか? 山口様、大変申し訳ございません、私、初めてそのような足の形が存在することを知りまして、今、検索しておりますが、なるほど、人間の足にはエジプト型、ギリシャ型、ローマ型、ドイツ型、ケルト型、の5つの種類があるのですね」

 早乙女がパソコンで検索しながら一生懸命対応している。私も思わず、自分のパソコンで検索してしまった。

「一旦、上の者に相談しますので、お時間いただけますでしょうか? 山口様のご要望にお応えできるよう、なんとかしたいと思いますので、よろしくお願いします」

 電話を切った早乙女が、ため息交じりに設楽さんに相談する。