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約200億円とも言われるW杯の放映権料。
「子会社のサイゲームスが配信する『ウマ娘プリティーダービー』や『シャドウバース』が好調で、昨年9月期はゲーム事業の営業利益で964億円を記録。サイバーはインターネット広告が祖業ですが、今や収益の稼ぎ頭はゲームなのです。ゲームなくして今回の放送は実現しなかった」(前出・サイバー関係者)
天才の退社で株価は暴落?
絶好調のサイバー。ただ、市場関係者は、そのゲーム事業に死角があると明かす。
「渡邊さんの退社です」
渡邊さんとはサイゲームス社長の渡邊耕一氏(44)のこと。
「広島大文学部を卒業後、ゲーム会社を渡り歩き、サイゲームスを設立したゲームクリエイター。『渡邊さんが当たると見込んだゲームは必ず当たる』と言われる天才です。DeNAやグリーなどが鎬を削ったスマホゲームですが、ヒット作が続いているのはサイゲームスだけ。渡邊さんが独立、もしくは移籍なんてことになれば、サイバーの株は暴落するでしょう」(同前)
ただ、そこは「大人物」と呼ばれる藤田社長のこと。
「利益を叩きだしている渡邊さんは、不遜とも思える態度で話すこともありますが、藤田社長が大きく包み込んでいる。渡邊さんが好きな格闘技やサッカーは、サイゲームスが独自にスポンサードしていますが、その選定に異論を唱えることもありません。高級車を贈るなど、渡邊さんには非常に気を遣っています」(前出・サイバー関係者)
4年後もW杯放映権を取ると公言する藤田社長。ディフェンスに抜かりはない。