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富士本氏側は何と答えるか

――4350万ドルの資金使途は何だったのか。

「ユニバーサルグループの中国における、調査、開発研究活動を清算するために使った費用です。ユニバーサルグループは、2012年頃には中国から撤退しようということを決めました。(中国での技術の)開発をやめて日本に引き揚げ、ユニバーサルだけが使えるようにする。中国の理解を得て友好関係を保ちながら引き揚げる、今までの活動の清算のお金として使いました」

――今回新たに出てきたもう1つの議事録案は富士本氏が作成したものか。

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「この議事録案がいったん作成された事実はあると聞いています。ただ、この議案は成立せずに取り下げられました」

――取り下げられた議事録案と書面決議された議事録を比べると、日付のほか、「第2号議案」の内容もまったく同じだ。なぜ「第1号議案」だけが書き換えられているのか。

「ちょうど役員の皆さまの供述を整理しているところです。(株主代表訴訟の)控訴審で提出する可能性があり、裁判の攻撃防御の関係から、細かいところまでは現時点では弁護士としてお答えできません」

 このほか、現在配信中の「週刊文春 電子版」では、フィリピンに滞在中の岡田元会長が送金を巡って小誌の取材に語った持論、長年続いている岡田氏と富士本氏のバトルの詳細、小誌が入手した“幻の議事録案”の詳しい中身、議事録案について当時の役員たちから出た疑義、ユニバーサル側の主張などを詳しく報じている。

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