パチンコ・パチスロ機大手の「ユニバーサルエンターテインメント」。2019年、同社の富士本淳社長(64)は香港への約35億円の送金を巡って株主代表訴訟を提起された。この裁判で富士本社長が証拠として提出した「取締役会議事録」に記された送金の使途が、書面決議の直前に書き換えられていたことが「週刊文春」の取材でわかった。取り下げられた“もう1つの議事録案”を入手した。
ユニバーサルは1969年、岡田和生氏(80)が設立。遊技具製造のほか、フィリピンの統合型リゾート(IR)「オカダ・マニラ」の運営なども手がける。グループ連結の従業員数は6408名(2021年12月31日時点)、今12月期には1390億円の売上を見込む。
ただ、創業者の岡田氏は2017年に会長を退任。対立していた富士本社長に岡田氏の長男・知裕氏と長女・裕美氏が味方し、取締役会から“排除”された。
「知裕氏と裕美氏を合わせたユニバーサル株の保有割合は岡田氏を上回る53%。2017年6月に行われた株主総会では岡田氏は入場も拒まれました」(ユニバーサル関係者)
そんな富士本社長は2019年に株主代表訴訟を起こされている。