クリスマス映画の定番といえば、みんな大好き1990年のアメリカ映画『ホーム・アローン』。
だが、これ1作だけ観て安心していてはもったいない! 実は1992年の続編『ホーム・アローン2』のほうが、マニア好みの見どころや裏話が多かったりするのだ。思わず誰かに話したくなるため、カルト的(?)人気を得ている『2』のトリビアをご紹介しよう。
1、不動産王ドナルド・トランプの登場!しかしケビンは…
「ニューヨークのプラザ・ホテルでリッチなクリスマスを! 一生の想い出になります!」
映画の冒頭まもなく、テレビで「プラザ・ホテル」のCMを観ている主人公の少年ケビン君(マコーレー・カルキン)。ご存じ、ニューヨーク5番街のマンハッタンにそびえ立つ老舗の超高級ホテルだが、1992年当時のオーナーは、のちの第45代アメリカ合衆国大統領、ドナルド・トランプだった(1988年に購入、1995年に投資家のトロイ・リチャード・キャンベルに売却)。
ケビン君が暮らすのは米シカゴの裕福な大家族、マカリスター家。『ホーム・アローン』の第1作では、家族総出のフランス・パリ旅行に出かけるクリスマス休暇の際、末っ子のケビン君だけうっかり自宅に取り残されてしまった。
そして『2』でもまた、2回連続で家族とはぐれてアローン(ひとりぼっち)になってしまう。家族のみんなはフロリダ旅行へ。違う飛行機に乗ってしまったケビン君だけ単身ニューヨークへ。
ところがどんな局面でも、アローン状態を楽しんでしまうのがケビン君の流儀。ニューヨークでも、しばらくしてCMで知っていた豪奢なプラザ・ホテルを見つけて入っていく。そして「すみません、ロビーはどっち?」と訊ねたところ、「この先の左だよ」と答えてくれた長身の男性が、ドナルド・トランプだ!(当時46歳)
今よりずいぶん痩せているが、あの独特の髪型はすでに同じ。ただしよく観ると、ケビン君はトランプに言われたほうと逆の右に曲がり、そうして無事にロビーへとたどり着く(笑)。
「俺を出せ」と売り込んだ当時のトランプ、実は結構な“人生のピンチ”だった
実はこのシーン、トランプ自身が「俺を出せ」と売り込んだものだった。
当初はスタジオセット撮影の予定だったが、ロビーの再現が難しいとなったため、実際のホテルのロビーで撮影する運びに。ただしトランプは自分の出演を撮影許可の条件として出してきたので、監督のクリス・コロンバスはしぶしぶ許諾したという。