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岸田政権になってからタブロイド紙に「異変」を感じると今年の年明けから私は書いてきた。それまでの安倍・菅政権の頃は、日刊ゲンダイは政権批判であり、夕刊フジは政権支持&野党批判が売りだった。ところが岸田政権になってから夕刊フジも岸田批判が多くなり、“ゲンダイからもフジからも叩かれる岸田”という構図になったのだ。
安倍推しだった夕刊フジや保守コア層からすれば、岸田は自民党内ではリベラルだから好ましくない、という図式が誕生した。こうした点を頭に入れておくと、実は今回の防衛費増税報道も一般紙よりタブロイド紙を見比べたほうが「視点」がわかりやすくなる。
高市早苗も反発した動きを見せたが…
たとえば高市早苗経済安保相が岸田首相に反発した動きがあった。高市氏は増税案に対して「このタイミングで発信された総理の真意が理解出来ません」などツイッターでいろいろ述べた。
この高市氏の動きを『防衛増税 止まらない岸田罵倒』(12月14日付)とゲンダイは報じたが、翌日には『“高市の乱”早くも腰砕け』。『存在感アピールも不発』『誰もついて来ない』という見出しも(12月15日付)。
さらに翌日の一面は『安倍後継アピール 醜悪』。横には萩生田政調会長、西村経産相、高市経済安保相の3人の顔写真を並べていた(12月16日付)。
そして『防衛増税決定 萩生田逃げた』(12月17日付)。