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「結婚が皇室を出ていく最善で最短の方法」

 佳子さまは、眞子さんの結婚当日まで“連帯”の姿勢を示された。報道陣の前で眞子さんにハグをして、会見会場で付き添うためホテルへお一人で向かわれた。

「眞子さんは、周りの意見に左右されることなく結婚されました。そのご様子からは“皇籍離脱”が最終目標のように見えました。自分で意思決定し、海外で自由な生活を送るには、最初で最後のチャンスかもしれないと思い詰めたように思えるのです。ずっと眞子さんを応援されてきた佳子さまも、結婚が皇室を出ていく最善で最短の方法だと考えておられるのではないでしょうか」(宮内庁関係者)

本人確認のため、搭乗ゲートでマスクを外そうとする小室眞子さん ©時事通信社

 私には忘れられない光景がある。2018年6月、秋篠宮ご一家はインドネシア日本国交樹立60周年記念コンサートを鑑賞された。会場に到着されると、秋篠宮さま、悠仁さま、紀子さま、眞子さま(当時)、佳子さまの順に車を降りられた。出迎えた人との挨拶や建物に入られるときも、ご夫妻に続いたのは悠仁さまだった。

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 弟のあとを歩く姉二人はどんな気持ちなのかと複雑だった。秋篠宮家は自由な教育方針と言われたが、実際のところは家庭内で悠仁さまファーストが当然で、眞子さまと佳子さまが本来の意思や希望を抑え込んだり、将来の天皇の姉としてふさわしい行動を求められたりしているのでは――。取材現場での衝撃から、お二人が“民間人として日常を送りたい”と考えるのも無理はないと今では思う。

東京・羽田空港から米国へ出発する秋篠宮家の長女・眞子さんと小室圭さん ©時事通信社

 佳子さまは眞子さんの結婚直前の2021年10月、「国際ガールズメッセ100周年記念式典」にビデオメッセージを寄せられた。

〈今後、ジェンダー平等が達成され、誰もがより幅広い人生の選択肢を持てるようになることを、自らの可能性を最大限生かす道を選べるようになることを、そしてそれがあたりまえの社会になることを切に願います〉

 12月29日に28歳の誕生日を迎えられた佳子さま。「皇室から離れて穏やかに暮らすための結婚を考えて、ご両親の意見を聞く柔軟性も必要と価値観を変えつつあるのでは」(皇室関係者)との声もあるが、どんな未来を選択されるだろうか。

◆このコラムは、政治、経済からスポーツや芸能まで、世の中の事象を幅広く網羅した『文藝春秋オピニオン 2023年の論点100』に掲載されています。