「1万年に一人の逸材」としてスカウトされ、2002年にAVデビュー。その後は俳優やタレントしても活躍し、中国でも大人気となった蒼井そらさん(41)は今、双子を育てる母としても奮闘中だ。
今年20周年となったキャリアや、パートナーであるDJ NONさんとのなれそめから妊活に取り組む現在の生活までを尋ねた。(全2回の2回目/前編を読む)
◆◆◆
「AVだけでは終わらない。芸能界への足掛かりにしてやる」
――蒼井さんはもともと芸能界志望だったんですよね。
蒼井そらさん(以降、蒼井) テレビっ子で、自分も有名になりたいと思ってたところ、渋谷でスカウトされました。アダルトに抵抗がなかったといったら嘘になりますけど、「AVだけで絶対に終わらない。これを芸能界への足がかりにしてやる」と、メラメラして入った感じですね(笑)。
――21歳でデビューしてアダルト業界で働くなか、前回、「街中の男の人が怖くなった」という話がありました。
蒼井 裸を仕事にしているような女は雑に扱っていい、みたいな態度で接してくる男には説教してました。なめんなよ、と。でも、そうやって言えるようになったのは現役を退いた30代からで、作品に出演していた20代の頃は本当に男の人が怖くて怖くて、ほとんど外に遊びに行けなかったです。
「蒼井そら」と気づかれたら性的な目でみられるんじゃないか、「AV出てるなら触られるぐらい平気だろ」とか、そういう感覚で近づいてくるんじゃないかという恐怖があったんです。はじめて友だちにクラブに連れて行ってもらったときは知恵熱が出て、「寒気がしてきたから帰る」と言って逃げ帰ったくらいです。
――性的なことは現場の「仕事」としてやっていることで、演技ですよね。
蒼井 ただ、前も言ったとおり、SNSが盛んになって出演者自身が発信できるようになったことでAV女優が“性的なもの”でなく“人間”として見られるようになってきた気がします。
仕事が忙しかったのもありますけど、そんな感じで20代は家にこもって全然遊んでなかったので、反動で30代は爆発しました(笑)。
――30代、爆発期の蒼井さんはどんな感じでしたか。
蒼井 逆ナンじゃないですけど、自分から男の人を捕まえにいってましたね。
――声をかけられるのを待つのでなく、ご自身からアプローチしてたんですね。
蒼井 「蒼井そら」目当てで近づいてくるような、したいだけの人は嫌なんです。“やられる”のでなく、自分から“やる”スタンスでした(笑)。