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「今度は雅子さまと一緒にいらしてください」へのお答えは? 天皇陛下の歩き方は“ノッシノッシ”、山登りで鍛えた驚くべき“脚力と忍耐力”――2022年BEST5

大木賢一氏インタビュー #2

genre : ニュース, 皇室

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――陛下は「執務」で閣議のある火曜と金曜には皇居・宮殿で書類を決裁しなければならないし、皇太子時代よりもっと窮屈になるんですかね。

大木 たとえば急に内閣改造や大臣の交代が起きて、認証官任命式に臨まなければならないときもありますね。そんな時に山の中にいるわけにはいかない。那須御用邸のご静養で近くの山に登られるようなことはあると思いますが。

「登山」こそが天皇陛下の人間味

――山というと一見地味な感じがするんですけれども、陛下にとっては山がなければあまりにも彩りのない無機質な人生だったのではないか……という気さえしてきます。

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「山と新天皇」を読んで、これこそが天皇陛下の人間味なんじゃないかなと思ったんです。でも、こうしてお話を伺っていると、もう登山はできないかもしれないし、これまでもお約束事が多く大変だったんだなと。この人間味こそがカギで、お人柄が伝わる。たとえば雅子さまがパレードで涙ぐまれたら「皇族が泣くのはおかしい」という声が必ず起きるように思いますが、感激して涙を流すことは、別に悪いことではないと思うんですけどね。

2002年8月、沼原湿原を散策されるご一家。白い帽子とシャツ、赤いズボン姿の愛子さまは楽しそうなご様子 ©時事通信社

大木 ある案内役の人は、「陛下に会うまではものすごく緊張するんだけど、少しお話しすると完全に打ち解けて、緊張感を解いてくださる」と。特集の取材を通して、そんなことを言う人が多かったです。

――「雅子さんのことは僕が一生全力でお守りしますから」と陛下が宣言された、1993年1月19日の婚約内定記者会見で、雅子さまも同じようなことをおっしゃっていますね。

「私はやはり、最初にお目にかかったときはたいへん緊張しておりまして、緊張してごあいさつを申し上げたんですが、そのあとは何か意外なほど話が合ったといいますか、話が弾んだのを覚えております。ですからそのとき私が受けました印象は、とても気さくで、かつすごく配慮のある方だということでございました」

大木 ああ、そうでしたね。そういうお人柄なのでしょう。多くの山好きを訪ねて日本中を巡る楽しい取材でしたが、話を聞いた全員が「これからも山に来てほしい」と口をそろえました。陛下には自然の中に身を置く素朴な人であり続けてほしい。2017年の天狗岳を最後にしてほしくない。その思いは誰も同じでしょう。

2020年、皇居で新年一般参賀に出席された天皇皇后両陛下 ©AFLO

2022年「皇室部門」BEST5 結果一覧

1位:雅子さまは“圧倒的な貫禄”…シックなブラックドレス&ジュエリーで英国訪問を果たされるまで〈エリザベス女王国葬でノーマスクの理由〉
https://bunshun.jp/articles/-/59600

2位:「紀宮様が皇室を離れられましたことに寂しさも」雅子さまの黒田清子さんへの思い、愛子さま“ティアラ借用”が実現した理由〈元皇族としての心配りが…〉
https://bunshun.jp/articles/-/59599

3位:「雅子さまへの尊敬のお気持ちと品格が」愛子さまと佳子さまが“梅を思わせるアンサンブル”に込められた個性
https://bunshun.jp/articles/-/59598

4位:「今度は雅子さまと一緒にいらしてください」へのお答えは? 天皇陛下の歩き方は“ノッシノッシ”、山登りで鍛えた驚くべき“脚力と忍耐力”
https://bunshun.jp/articles/-/59597

5位:愛子さまが“ご成年ファッション”に込められた抱負とこだわり…昨年の新年ご近影との“2大変化”とリボンに見る“ご自分らしさ”
https://bunshun.jp/articles/-/59596

「今度は雅子さまと一緒にいらしてください」へのお答えは? 天皇陛下の歩き方は“ノッシノッシ”、山登りで鍛えた驚くべき“脚力と忍耐力”――2022年BEST5

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