種苗生産のサカタのタネに投資

 シングルマザーは国内市場を専門として、現物株投資・空売り・日経先物・日経オプション取引などあらゆる投資を駆使している。株価が上がらない2022年は、先物とオプションによる利益が大きいという。初心者が真似ることは不可能だが、参考にできるものもある。

 1つは、優良企業の株を、株価が下がった時に投資すること。例えば10月、シングルマザーは種苗生産のサカタのタネに投資した。

「減益決算を発表して大きく売られました。ファンドによる自動売買の影響か、決算内容が悪いと株が売られることが多いのですが、サカタのタネは優良企業だし、通期予想では増益。売られ過ぎだと判断して翌日から何回かに分けて買い、株価が戻るのを見ながら、戻りの勢いが鈍ってきた時に売りました。持っていたのは1週間ほどです」

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 株価4200円近辺で計1000株買って(投資金額420万円)、4600円で売り抜けたため40万円の利益となった。

2023年のテーマは

 マーケットアドバイザーの天野秀夫氏は「テーマを見つけることが大事」と話すが、意外なところでは、ゲームや鑑賞用に収集・取引されている「トレーディングカード」(トレカ)を挙げる。

「ポケモン、遊戯王などのトレカが海外で人気です。また、国内ではブックオフで中古トレカが売れ、各社の増益要因になっているのです。トレカは価値の“目利き”が難しいのですが、『古本市場』を展開するテイツーは、AI(人工知能)を使って中古トレカの価値を判断する機器を開発し、店舗へ販売しているほどです」

 トレカに馴染みがあれば、検討できるだろう。23年に向けては、天野氏は一例としてこんなテーマを挙げる。

©istock.com

「2024年に『新紙幣』が出るため、紙幣選別機を製造しているグローリーや日本金銭機械などが挙げられます。今、新500円玉がバスや駐車場で使えないのは、各社が、新紙幣に合わせて選別機を更新するつもりでいるためなのです。また、2025年に開催される『大阪万博』の関連では、インバウンド需要を見越した近畿圏の鉄道、ホテル、新たな施設建設のゼネコンなどが考えられます」

●ネット上で投資家が参考にする投資情報ソースや、配当利回りの高い狙い目企業、注意すべき仕組債の危険性など、全文は『週刊文春WOMAN2023創刊4周年記念号』でお読みいただけます。