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 2度目は2007年の福田康夫さんと麻生太郎さんの闘いで、私は古賀派にお世話になっていましたが、意向に従わずに麻生さんを応援して結果的に派閥を出ました。雰囲気としていられなくなってしまう。以後、無派閥ですが、いろんな方に助けて頂いて、派閥なしでも生きて行けるようになりました。

 なので私が総理大臣の時には、派閥の推薦は受けずに人事を決めました。逆に『派閥が推薦したら閣内に入れないぞ』という感じを出していました。昔は派閥の推薦枠に名前がなければ、閣僚になれないという時代がありましたけど〉

麻生太郎氏

岸田総理は「国民にどう見えるか」を意識せよ

 かつて自民党は、派閥のボスが閣僚など重要ポストを分け合う慣習を続けてきた。

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 また、新人議員は派閥に属して政治家としての教育を受けるという習慣があった。

 では、現在の岸田政権の運営を菅前総理はどう評価しているのか?

〈岸田文雄総理はそんな昔に戻ったとまでは言いませんが、派閥とうまく付き合いながら人事を決めていると思います。岸田総理は未だに派閥の会長を続けていますが、小泉純一郎元総理も安倍晋三元総理も、総理大臣の時は派閥を抜けました。岸田総理が派閥に居続けることが、国民にどう見えるかを意識する必要があります。派閥政治を引きずっているというメッセージになって、国民の見る目は厳しくなると思います〉

「菅派」の旗揚げはあるのか?

 一方、菅前総理を支持する「ガネーシャの会」という議員集団がある。

 これが派閥に昇格するのでは?……という見立てが永田町では有力視されているが、はたしてどうなのか?

 1月10日発売の「文藝春秋」2月号では、菅前総理のインタビュー「派閥政治と訣別せよ」を掲載している(電子版では1月9日に公開)。

文藝春秋

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派閥政治と決別せよ