提供していないサービスを実施したことにして、介護報酬を不正に受給
別の関係者によれば、乾さんは同社から訪問介護サービスも受けており、ここでも不正が行われているという。
「利用者の自宅を訪問して、どんな介護サービスを行ったか『訪問記録』をつけることになっていますが、これが虚偽なんです。例えば、乾さんが病院に行っている日に、自宅で介護サービスをしたことになっている。一緒にドン・キホーテに買い物に行った、などと架空の訪問記録を作成していたこともあります。買い物に同行すれば、その分給付金が多くもらえるからです。B社は提供していないサービスを実施したことにして、介護報酬を不正に受給しているのです」
B社の代表を直撃すると、疑惑については「誹謗中傷もいいところ」と述べ、「乾さんは、うちの身内みたいなもんやから、ハンコ押すだけでいいよって言いたいとこですけど、押してません」などと否定した。
甚野氏はこう語る。
「こうした介護や福祉事業者の不正の噂はしばしば聞かれますが、立証責任は行政側にあるため、証拠がないと行政処分に至ることはなかなかありません。今回のケースは音声や書類などの証拠類もあり、今後大阪市がどう動くか、注目されます」
12月27日(火)12時配信の「週刊文春 電子版」および12月28日(水)発売の「週刊文春」では、他にも様々な形でB社が大阪市からの給付金を詐取している疑惑があることを、詳しく報じている。
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