文春オンライン
「印鑑押してくれっていわれたんや」大阪市の介護事業所で給付金不正請求の疑い〈証拠音声入手〉

「印鑑押してくれっていわれたんや」大阪市の介護事業所で給付金不正請求の疑い〈証拠音声入手〉

2022/12/28
note

提供していないサービスを実施したことにして、介護報酬を不正に受給

 別の関係者によれば、乾さんは同社から訪問介護サービスも受けており、ここでも不正が行われているという。

「利用者の自宅を訪問して、どんな介護サービスを行ったか『訪問記録』をつけることになっていますが、これが虚偽なんです。例えば、乾さんが病院に行っている日に、自宅で介護サービスをしたことになっている。一緒にドン・キホーテに買い物に行った、などと架空の訪問記録を作成していたこともあります。買い物に同行すれば、その分給付金が多くもらえるからです。B社は提供していないサービスを実施したことにして、介護報酬を不正に受給しているのです」

一緒にドンキに行ったことになっている記録

 B社の代表を直撃すると、疑惑については「誹謗中傷もいいところ」と述べ、「乾さんは、うちの身内みたいなもんやから、ハンコ押すだけでいいよって言いたいとこですけど、押してません」などと否定した。

ADVERTISEMENT

 甚野氏はこう語る。

「こうした介護や福祉事業者の不正の噂はしばしば聞かれますが、立証責任は行政側にあるため、証拠がないと行政処分に至ることはなかなかありません。今回のケースは音声や書類などの証拠類もあり、今後大阪市がどう動くか、注目されます」

 12月27日(火)12時配信の「週刊文春 電子版」および12月28日(水)発売の「週刊文春」では、他にも様々な形でB社が大阪市からの給付金を詐取している疑惑があることを、詳しく報じている。

文藝春秋が提供する有料記事は「Yahoo!ニュース」「週刊文春デジタル」「LINE NEWS」でお読みいただけます。

※アカウントの登録や購入についてのご質問は、各サイトのお問い合わせ窓口にご連絡ください。

「印鑑押してくれっていわれたんや」大阪市の介護事業所で給付金不正請求の疑い〈証拠音声入手〉

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

週刊文春をフォロー