学校法人愛輪学園の大橋ひとみ前理事長(62)によるパワハラで、半数近くの自主退学者を出していた埼玉県川口市にある准看護師を養成する大橋医療高等専修学校。この大橋氏が、自らが運営する住宅型有料老人ホームの、資産家の入居者の養母になっていたことが「週刊文春」の取材でわかった。
看護師資格を持つ大橋氏は2016年に大橋医療高等専修学校を設立。授業も受け持っていた彼女が、生徒に度重なるパワハラ発言をしていたことを小誌は9月15日発売号で報じた。
「『アホ』『認知症』などの暴言を吐き、耐え兼ねて自主退学する生徒が後を絶たない。3月卒業の5期生は31人入学し、卒業は15人だけでした」(現役生徒)
発売翌日の16日、大橋氏は理事長・校長職の辞任を表明した。
「副校長が代理を務めると発表されましたが、大橋先生は生徒の前に姿を現さず、謝罪はありません」(同前)
大橋氏は学校とは別に介護事業所アイリング・サポートの代表を務めており、川口市の住宅型有料老人ホーム「あいりんぐほっぷ」も運営している。
実は今年7月、同ホームである“事件”が起きていた。
「大橋氏が突然、Aの養母になったのです」
そう語るのは、施設に入居する50代の女性Aさんの親族の一人である。発端は今年1月31日、Aさんの母が入居したことだ。母は認知症が進んでおり、自宅で転倒して大腿骨を骨折。糖尿病もあったため、同ホームに入った。
「Aも重い双極性感情障害を患っており、一人では生活ができない。近所に住む親族が世話をしていたが、行政から入院か施設への入居を促されました」(同前)